NFLプレーオフで波乱 監督不在のブラウンズが26季ぶりに白星 スティーラーズを撃破

2021年01月11日 14:26

アメフト

NFLプレーオフで波乱 監督不在のブラウンズが26季ぶりに白星 スティーラーズを撃破
勝利が決まって歓喜するブラウンズのQBメイフィールド(AP) Photo By AP
 NFLのプレーオフは10日に1回戦の3試合を行い、AFCではブラウンズとレイブンズ、NFCではセインツがカンファレンス準決勝に勝ち上がった。
 AFCでは18季ぶりにポストシーズンに駒を進めていた第6シードのブラウンズ(北地区3位=11勝5敗)が敵地ピッツバーグ(ペンシルベニア州)で第3シードのスティーラーズ(北地区1位=12勝4敗)を48―37(前半35―10)で下し、1994年シーズン以来、プレーオフでは26季ぶりに白星を挙げて、準決勝で第1シードで昨季王者のチーフス(西地区1位=14勝2敗)と対戦することになった。

 ブラウンズは就任初年度でチームを押し上げたケビン・ステファンスキー監督(38)が新型コロナウイルスに感染して戦列を離れ、プロボウル選手のガード、ジョエル・ビトニオ(29)を含む複数の主力選手も感染者リスト(濃厚接触を含む)に入ってプレーオフ初戦に出場できなくなっていた。

 しかしそんな不利な状況の中で序盤からエンジン全開。開始14秒、スティーラーズのスナップミスに乗じて相手エンドゾーン内でセーフティーのカール・ジョセフ(27)がボールを押さえ込めば、その5分後にはQBベイカー・メイフィールド(25)が、12月に感染者リストに入っていたWRジャービス・ランドリー(28)に40ヤードのTDパスを通して14―0。勢いは衰えずこのあとRBカリーム・ハント(25)が2つのTDランを記録して第1Qだけで連続28点をマークしてしまった。

 第1Qの28点はプレーオフ新記録。メイフィールドは第2Qと第3QにもTDパスを通してチームを引っ張った。

 開幕11連勝を飾ったスティーラーズは終盤に入ってまさかの失速。同一カードだったレギュラーシーズン最終戦は22―24で敗れていたとは言え、エースQBベン・ロスリスバーガー(38)を休ませた試合でもあり、プレーオフでは圧倒的に有利と見られていた。そのロスリスバーガーは実に68回のパスを投げて47回を成功させ、501ヤードと4TDを稼いだものの、インターセプトも4回。点差が広がり時間を止めるためにパス攻撃しか選択肢がなくなる中で奮闘したが、序盤での大量失点があまりにも大きすぎた。

 ブラウンズがプレーオフで勝ったのは1995年1月1日のペイトリオッツ戦(20―13)以来。ただしポストシーズンで“2勝”した経験はなく、AFC準決勝で対戦するチーフスとの試合は、チームの歴史にとってきわめて重要な一戦になりそうだ。またこの日2つのTDを記録したハントはもともとチーフスの選手。女性への暴行事件が発端となって2018年11月に解雇された経緯があり、古巣との対決はファンの注目を集めそうだ。

 第5シードのレイブンス(北地区2位=11勝5敗)は敵地ナッシュビル(テネシー州)で第4シードのタイタンズ(南地区1位=11勝5敗)を20―13(前半10―10)で撃破。QBとして史上初の2季連続「1000ヤード・ラッシング」を達成したラマー・ジャクソン(24)がパスで179ヤード、16回のランで136ヤード(1TD)を獲得し、NFL3季目で自身のプレーオフ初勝利を飾った。

 レイブンズは第1Qで0―10とされたが逆転勝ち。10点差以上をつけられながら勝利を収めたのは、レギュラーシーズンとプレーオフを含めて22試合ぶりとなった。

 タイタンズは昨季のAFC準決勝ではレイブンズに20―13で勝っていたが今季は黒星。今季2027ヤードを走破して史上8人目の「2000ヤード・ラッシャー」となったQBデリック・ヘンリー(27)は、18回のキャリーで今季自己最少の40ヤードしか獲得できず、本来の持ち味を発揮できなかった。

 NFCでは第2シードのセインツ(南地区1位=12勝4敗)が地元ニューオーリンズで第7シードのベアーズ(北地区2位=8勝8敗)を21―9(前半7―3)で下して2季ぶりに初戦を突破。QBドリュー・ブリーズ(41)が39回中28回のパスを成功させて265ヤードと2TDをマークして勝利に貢献した。
 
 <9日の結果>
 ▼AFC
(2)*ビルズ27―24(7)コルツ
 ▼NFC
(6)ラムズ20―10*(3)シーホークス
(5)バッカニアーズ31―23(4)*ワシントン

 <10日の結果>
 ▼AFC
(6)ブラウンズ48―37(3)*スティーラーズ
(5)レイブンズ20―13(4)*タイタンズ
 ▼NFC
(2)*セインツ21―9(7)ベアーズ

 <カンファレンス準決勝(16、17日)の組み合わせ>
 ▼AFC
(1)*チーフス―(6)ブラウンズ
(2)*ビルズ―(5)レイブンズ
 ▼NFC
(1)*パッカーズ―(6)ラムズ
(2)*セインツ―(5)バッカニアーズ

 *はホームチーム、カッコ内はカンファレンスのシード順

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