2年前はノックオン終戦 代表候補の天理大・フィフィタ 黒子役徹し大学日本一 

2021年01月11日 18:40

ラグビー

2年前はノックオン終戦 代表候補の天理大・フィフィタ 黒子役徹し大学日本一 
<早大・天理大>優勝Tシャツを着て、スタンドの声援に応える天理大・フィフィタ(撮影・吉田剛) Photo By スポニチ
 【ラグビー全国大学選手権決勝   天理大55―28早大 ( 2020年1月11日    東京・国立競技場 )】 天理大はスーパーエース、トンガ出身のCTBシオサイア・フィフィタ(4年)が黒子役に徹し、初の大学日本一に貢献。「凄くうれしかった」と人懐っこい笑顔を浮かべた。
 前日就寝前、突然あのシーンがフラッシュバックした。2年前、明大と対戦した決勝。5点を追う後半ロスタイム、逆転勝ちを信じて仕掛けた最後の総攻撃で、フィフィタがノックオン。優勝は夢と潰えた。この2年間、試合映像は一度も見たことがない。それでもそのシーンが鮮明に脳裏に浮かび、「自分がミスをしたら、みんながしんどい思いをする」と気持ちを引き締めた。

 フラッシュバックの効果はてきめんだった。自分自身のトライに固執せず、ボールキャリーでは相手ディフェンスを2人、3人と引き付け、正確なオフロードパスで決定機を何度も演出した。センターでコンビを組んだCTB市川敬太(4年)が4トライを量産したのは、その確たる証拠。特に後半18分には、3人に絡まれながらも市川にラストパスを送りアシスト。「この大会に向けて、周りを使うことを意識してきた。(キックなどで)ミスもしたけど、みんなでカバーした」と話した。

 昨年は準決勝で敗退後、すぐに最終イヤーとなったスーパーラグビー(SR)のサンウルブズに合流。開幕戦から先発して活躍するなど、すでにその力がインターナショナルレベルであることを証明している。次なるターゲットは、日本代表入り、そして23年W杯フランス大会。高校時代から日本ラグビー界で育った“スーパーサイア”が、さらなる飛躍の時を迎える。

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