砂村光信氏が占う大学ラグビー決勝 早大、終盤勝負なら有利 天理大は速攻で先手必勝

2021年01月11日 05:30

ラグビー

砂村光信氏が占う大学ラグビー決勝 早大、終盤勝負なら有利 天理大は速攻で先手必勝
早大・平井(左)と天理大・江本 Photo By スポニチ
 ラグビーの第57回全国大学選手権は11日、国立競技場で早大―天理大の決勝が行われる。昨年12月の早明戦の敗戦から立て直した早大の2連覇か、天理大が3度目進出の決勝で悲願の初優勝を果たすのか。スポニチ本紙評論家の砂村光信氏(62=元U―23日本代表監督)は分析力と試合中の修正力とともに、先発メンバー主体に戦う天理大の試合運びをポイントに挙げた。
 両校とも準決勝から先発を1人変更し、早大はCTB平井、天理大はFB江本が復帰した。早大はバックスの4年生がWTB古賀だけだったので平井の復帰は心強い。平井も天理大CTBフィフィタを止める自分の使命は分かっているだろう。

 早大はFW第3列も絡め、フィフィタを1対1で止めにいくと思う。準決勝で天理大に敗れた明大のような、外側が数的不利となる場面はつくらせないはずだ。ディフェンスがある程度機能していれば、平井に代えて1年生の伊藤を投入して点を取りにいくとみる。

 天理大は昨年の準決勝で早大に戦い方を研究されて完敗し、今季は分析に力を入れてきた。ポジションごとに担当コーチがいてサポートが分厚い早大に対し、事前にどれだけ情報を与えられるか。早大はスクラム、天理大はラインアウトに課題を抱えており、反則も含めて試合中の流れが悪い時にすぐに修正できるかも重要だ。判定の傾向を早く見極めることも大事で、この点ではレフェリーと親しくコミュニケーションを取る天理大のフランカー松岡主将は頼りになる。

 両校で決定的に異なるのは、早大がリザーブ投入を前提で戦うのに対し、天理大は先発15人を長く引っ張ることだ。終盤までもつれる展開なら早大が有利で、裏へのキックなどでフィフィタやWTBハビリを背走させ、疲れを誘う戦い方も考えられる。一方の天理大は先手必勝で、明大戦のように後半途中で勝負をつけるのが理想。先発メンバーが疲れをためないように、自陣で耐える展開を避け、なるべく長い時間を敵陣で戦いたい。そのためにもSH藤原―SO松永のハーフ団のゲームメークが鍵を握る。(元U―23日本代表監督)

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