アメフトの伝道師が集結した 関学大レジェンドQB14名が現役のためにクリニック開催

2023年04月09日 20:11

アメフト

アメフトの伝道師が集結した 関学大レジェンドQB14名が現役のためにクリニック開催
クリニックに参加した関学大OBの奥野耕世(現ホークアイ) Photo By スポニチ
 見上げる空は、KGブルーが広がっていた。神戸市の王子スタジアムで開催された「QBクリニック」。コロナ禍以来初となる4年ぶりのイベントには、関学大の歴代QB14名、関西学生リーグの2、3、4部でプレーする司令塔37名が集まり、半世紀以上に渡って学生アメフト界のトップに君臨する名門の教えを請うた。
 「4年前に開催した時と比較して、技術的に素晴らしい選手が増えている感じがします。彼らが今後、いろんな形で活躍してくれたら、このクリニックを開催した意味もあると思います」

 現在は関学大アメフト部のディレクターを務める小野宏氏(1984年卒)は、イベントの意義を総括した。参加したOBの最年長となる広瀬慶次郎氏(1970年卒、74)から、唯一の現役選手となる最年少の奥野耕世(2020年卒、24=ホークアイ)の年齢差はちょうど50年。長年、日本アメフト界を牽引してきたトップチームの強さのエッセンスを惜しげもなく後進に伝えた。

 「関学大のQBというのは、プライドを持って戦う一方で、常に謙虚でなければいけない。そういう心構えみたいなものも伝えていければ」

 広瀬氏は、オフェンス、いやチームの「顔」として戦うスタンスをこう説いた。QBとは、自分のプレーで勝敗の行方を決める絶対的存在。2部以下は専門的な技術を教える指導者が少ない中、王者のエッセンスに触れる数少ない機会に、参加者は目を輝かせていた。

 「初めて聞くような話が多くて、すごく収穫が多かった。きょう聞いた知識を今後生かしていきたい」

 こう話した京産大QB松本誠二(2年)は、終了時間まで残って、パスの練習を繰り返していた。脈々と受け継がれる技と心を他校にも伝えるのは、競技の発展を願えばこそ。どこまでも青い空は、アメフトを愛する者たちの無垢な心を表していた。

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