楢崎智亜 銅メダルでパリ五輪決めた 前半の全4課題完登!トップで折り返し

2023年08月14日 04:33

スポーツクライミング

楢崎智亜 銅メダルでパリ五輪決めた 前半の全4課題完登!トップで折り返し
来年のパリ五輪出場権を獲得し、妻の野口啓代さん(左)と撮影に応じる楢崎智亜 Photo By 共同
 【スポーツクライミング世界選手権最終日 ( 2023年8月12日    スイス・ベルン )】 男子複合決勝が行われ、21年東京五輪代表の楢崎智亜(27)が合計156・7点で銅メダルに輝き、3位以内に与えられる来年のパリ五輪出場権を獲得した。安楽宙斗(16=千葉・八千代高)は149・1点で4位。ヤコプ・シューベルト(32=オーストリア)が183・6点で制し、リードとの2冠を達成した。パリ五輪ではボルダーとリードによる複合と、スピードの男女計4種目が実施される。

 日本男子をけん引してきた楢崎智が、大舞台で勝負強さを発揮した。前半のボルダーで全4課題(コース)を完登。トップで折り返すと、リードは7位となったが、表彰台圏内に踏みとどまった。絶好調の16歳のホープ安楽を僅差でしのぎ、五輪切符を獲得。表彰台が確定すると、観客席で見守った妻・啓代さんの元に駆け寄って抱き合い「(これまでに経験した)3位史上で一番うれしい」と満面の笑みで語った。

 メダル獲得が期待された東京五輪ではまさかの4位。直後は「これは夢じゃないかな」と現実を受け止められなかったという。21年12月には、東京五輪女子複合銅メダリストの野口啓代さんと結婚。同じ競技をしていた妻のサポートを受け、今年5月には長女も誕生して力の源となった。今季は序盤の国内大会から調子が上がらなかったが、世界選手権で意地を見せた。

 スポーツクライミングの日本勢では、女子の森秋彩(あい、茨城県連盟)に次ぐ五輪切符獲得。雪辱を期すパリに向けて「次こそ金メダルを獲りたい」と言い切った。

 ◇楢崎 智亜(ならさき・ともあ)1996年(平8)6月22日生まれ、宇都宮市出身の27歳。小学5年で競技を始め、高い身体能力を生かして16、19年にボルダーでW杯年間総合と世界選手権を制した。21年の東京五輪は4位。宇都宮北高出身。1メートル70。

 ▽スポーツクライミング五輪への道 ボルダーとリードの複合では、日本から男女それぞれ最大2人がパリ五輪に出場できる。今回の世界選手権で男子の楢崎智亜、女子の森秋彩が決定。それぞれ残り1枠となっており、今年11月に開催されるアジア予選(ジャカルタ)の優勝者が出場権を獲得する。そこでも決まらなかった場合は、来年3~6月に開催される予選シリーズ(3大会を予定)に持ち越される。

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