元ラグビー日本代表・大八木氏スペシャル対談土田会長編 第5回 日本ラグビー界の新たな拠点

2023年09月09日 06:00

ラグビー

元ラグビー日本代表・大八木氏スペシャル対談土田会長編 第5回 日本ラグビー界の新たな拠点
6月「JAPAN BASE」の開所式に出席し、植樹する土田会長(左)とジェイミー・ジョセフ監督 Photo By スポニチ
 元ラグビー日本代表の大八木淳史氏(62)が、日本ラグビー協会の土田雅人会長(60)と対談を行った。同志社大の先輩、後輩として大学選手権3連覇に貢献した二人だからこそ、ワールドカップ(W杯)に挑む日本代表のこと、日本ラグビー界発展への取り組みなどを本音で語り合った。
 第5回は「日本ラグビー界の新たな拠点」(全6回)。

 土田 サニックスは、チームは廃部となりましたがフィールドは残してくれました。宿泊施設もあり素晴らしい環境です。サニックスワールドラグビーユース交流大会も継続して開催してくれています。コカ・コーラの施設を継承し、グラウンドの土地(福岡市)は日本ラグビー協会が借りました。グラウンド2面とクラブハウスで30億くらいかかっています。それを今、リノベーションしています。
 初めてラグビー協会がサッカー(高円宮記念JFA夢フィールド・千葉市)みたいに、代表が合宿できる場所としてJAPAN BASEという拠点を持ちました。福岡空港から車で15分くらいの立地にあるので、チームの移動もスムーズに行えます。そこで9月10日に15人制女子日本代表がフィジー代表とテストマッチを行います。

 大八木 色々考えられていますが、そういうことをファンだけじゃなく、もっと多くの方に知ってもらいたいですね。一般の方はほとんど知らないと思いますよ。ラグビー協会として普及以外で新たに取り組んでいることはありますか。

 土田 ラグビーチームを持っていないソニーとラグビー協会、リーグワン、NTTドコモと一緒にマーケティング会社を作りました。例えばソニーピクチャーズがプロデューサーを準備してくれてドキュメントを撮ろうと。新監督の了承が得られたらチームに張り付いて映像を撮りたいなと考えています。今はそういう時代なんですよね。そういうことにも取り組んでファンを増やしていきたい。NTTドコモとは携帯電話でどうやって画像を見せられるか、お客さんをどうやったら呼び寄せられるかなど一緒に考えています。

 大八木 福岡市に拠点を決めた理由を教えてください。

 土田 東大阪市の花園ラグビー場が、サッカー仕様のグラウンドに変わってしまいました。ラグビー場を所有する東大阪市が指定管理者を募集して、20年4月に現在J3に所属するFC大阪などが指定管理者に名を連ねる東大阪花園活性化マネジメント共同体が管理しています。ラグビー協会も入札に参加したのですが権利を取れませんでした。

 大八木 「今後はラグビー場として使用できるのは難しくなるのですか。

 土田 それは大丈夫だと思いますが、芝生がラグビー場よりも短いサッカー仕様なんですよね。そういう入札の失敗もあったので、コカ・コーラの施設を継承することになりました。


 ◇土田 雅人(つちだ・まさと)1962年(昭37)10月21日生まれ、秋田県秋田市出身の60歳。秋田工からラグビーを始め、同志社大―サントリー。同志社大時代は大学選手権3連覇に貢献、サントリー監督として日本選手権優勝。97年から99年まで日本代表フォワードコーチ。22年から日本ラグビーフットボール協会会長。現役時代のポジションはナンバー8。日本代表キャップ1。

 ◇大八木 淳史(おおやぎ・あつし)1961年(昭36)8月15日、京都市生まれの62歳。伏見工からラグビーを始め、同志社大―神戸製鋼。同志社大時代は大学選手権3連覇、神戸製鋼時代は日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはロック。日本代表キャップ30。

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