Bリーグ初代MVPファジーカスが引退へ「今年で引退します。最後に優勝する姿を見届けてほしい」

2023年09月16日 18:08

バスケット

Bリーグ初代MVPファジーカスが引退へ「今年で引退します。最後に優勝する姿を見届けてほしい」
Bリーグ川崎のファジーカス・ニック Photo By スポニチ
 Bリーグ川崎の元日本代表センター、ファジーカス・ニック(38)が16日、23~24年シーズン限りでの現役引退を表明した。とどろきアリーナで開催された宇都宮とのプレシーズンマッチ後に行われた新シーズンの出陣式で「今年で引退します。川崎で12年やってきて、自分の中に残っているのはあと1年だと感じた。12年間、日本のバスケの発展に関わってきた。最後の1年、僕自身の全てを注いで頂点に立つのが目標。最後にプレーする姿と優勝する姿を見届けてほしい」と語った。ゴール下での強さに加え、外からのシュートも得意。71―79で敗れたこの日の試合でも15得点と気を吐いた。
 米コロラド州出身。07年にネバダ大からNBAドラフト2巡目(全体34位)でマーベリックスに指名された。マーベリックス、クリッパーズでNBA通算26試合に出場。ベルギー、フランスリーグなどを経て、12年から川崎でプレーした。Bリーグ初年度の16~17年にMVP、得点王に輝き、18年4月に日本国籍を取得。日本代表のインサイドの軸として19年W杯中国大会のアジア予選突破の立役者となり、19年W杯にも出場した。

 日本は19年W杯のアジア予選を突破したことで、国際バスケットボール連盟(FIBA)から21年の東京五輪に開催国枠で出場することを認められた。今夏のW杯(日本、フィリピン、インドネシアの3カ国共催)ではアジア最上位となり、24年パリ五輪出場権を獲得したが、ファジーカスの存在がなければ、日本バスケがここまで急激に成長することはなかった可能性が高い。

 ◇ファジーカス・ニック 1985年6月17日生まれ、米コロラド州出身の38歳。12歳からバスケをはじめ、ネバダ大では4年連続でNCAAトーナメント(全米大学選手権)に出場。07年にマーベリックスに加入し、08年2月からはクリッパーズでプレーした。ベルギー、フランス、フィリピンリーグなどを経て、12年に川崎に加入。Bリーグでは16~17年MVPに輝き、4度ベスト5に選出された。趣味はゴルフ。右利き。身長2メートル7、114キロ。足のサイズは33センチ。

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