日本男子やっと本領!ストレート勝ち“魔の3セット”乗り越えた、高橋藍&石川が最多タイ13得点

2023年10月04日 04:45

バレーボール

日本男子やっと本領!ストレート勝ち“魔の3セット”乗り越えた、高橋藍&石川が最多タイ13得点
<日本・チュニジア>第2セット、得点が決まり喜ぶ高橋藍(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【バレーボール パリ五輪予選   日本3-0チュニジア ( 2023年10月3日    代々木競技場 )】 08年北京大会以来となる自力での五輪切符獲得を目指す日本が“魔の第3セット”を乗り越え、チュニジアに3―0で勝った。高橋藍(22=日体大)と石川祐希(27=ミラノ)の2人がそろって13得点を挙げ、初先発の高橋健太郎(28=東レ)らミドルブロッカー陣も活躍。初のストレート勝ちで2勝1敗と白星を先行させた。今大会は8チームが1回戦総当たりで戦い上位2チームが来年のパリ五輪出場権を獲得する。日本はきょう4日にトルコと対戦する。
 魔の第3セット。過去2戦は2セット先取しながらここで崩れた。また2―0で迎えた重要なセット。最初の攻撃を託されたのは高橋藍だ。若きエースは思い切り腕を振った。

 「ほっとしましたね。良い流れをつくれたんじゃないかと思う」。ブロックで3点目、バックアタックで5点目をもぎ取り背番号12が負の記憶を払拭した。

 元々緊張しやすい性格で考え過ぎて試合で力を発揮できなかった。東山高2年時、春高予選敗退をきっかけに「なんてちっぽけなことを考えているんだろうと感じた時にふっと気持ちが楽になった」とポジティブ思考に転換。壁に当たる度に当時を思い出し「乗り越えた時に強い自分がいる」と積極的にプレー。この日も勝負どころで前向きな姿勢を見せ、石川と並ぶ13得点でストレート勝ちに導いた。

 エジプト戦に敗れ、負けられない状況に。選手の落胆は大きく「戦える精神状態ではなかった」(ブラン監督)。2日にミーティングを開催。各選手が意見をぶつけた。石川は「悪いところにフォーカスしがち。いいバレーをしているので、いいところにフォーカスしよう」。高橋藍は「この状況だからこそ楽しんでやろう」と発言した。全員が「自分たちを信じてやるしかない」と腹をくくった。

 次戦の相手トルコは強力なオポジットを擁す難敵だが、圧勝で取り戻した自信は揺るがない。石川は「今日以上に強度が上がる。自分たちのモチベーションも変わるので、またいいバレーができる」と強気。高橋藍は「これを乗り越えた先に強い日本代表がいる。僕は楽しみでしようがない」と期待感をにじませた。

 ≪初先発の高橋健9得点≫ミドルブロッカーが圧勝の流れをつくった。エジプト戦で肩を負傷した山内に代わって初先発した高橋健はブロック1得点、サービスエース2得点を含む9得点。「緊張した。ストレートで勝って良かった。今後も全勝する気持ちで頑張る」と話した。小野寺はブロック3得点など10得点をマーク。「(エジプト戦は)悔しい負け方だったので何とか勝ちたかった。苦しい戦いが続くけど、チーム一丸となって戦う」と力を込めた。

 ≪上位2カ国が切符≫▽パリ五輪への道 出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選は世界ランク上位24カ国(フランスを除く)が参加し、8カ国ずつ3組に分かれて1回戦総当たり戦を行い各組上位2カ国が出場権を獲得。残る5枠は来年のネーションズリーグ1次リーグ終了時(6月24日)の世界ランクで決まる。優先されるのは五輪予選で出場枠を獲得できなかった大陸の最上位国。余った枠は出場権を得ていない上位国に与えられる。

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