日大、薬物事件の調査報告書を公表 「隠蔽体質」指摘…林真理子理事長の囲み発言は「失言に近い」

2023年10月31日 12:00

アメフト

日大、薬物事件の調査報告書を公表 「隠蔽体質」指摘…林真理子理事長の囲み発言は「失言に近い」
日大アメフト部の寮 Photo By スポニチ
 日大アメリカンフットボール部の薬物事件を巡り、日本大学は31日、公式ホームページで「アメリカンフットボール部 薬物事件対応にかかわる第三者委員会」からの調査報告書を公表した。第三者委はきょう31日午後に記者会見を開いて調査結果を公表する。
 報告書では、事件対応を担当した沢田康広副学長が7月にアメフト部の寮で大麻のような不審物を見つけた際、警視庁への報告が12日後だったことに関し、理事長らにすぐに情報共有がされなかったことを問題視。学内調査が不適切だったことや、調査内容に関する林理事長や酒井健夫学長、沢田副学長らの対応に問題があるとして、ガバナンス(組織統治)が機能不全に陥っていたと指摘した。

 また、田中英寿元理事長時代の体制から脱却するためのガバナンス再構築が不十分だとも言及した。

 詳細として、酒井健夫学長が、この件について沢田副学長及び競技スポーツ部で対応したいとの方針を報告したことを了承したため、村井常務理事には全く知らされなかったことや、酒井学長が林理事長に報告せず、役員規程に基づく理事会及び監事に対する報告もしなかったことなどが指摘された。これらの対応については「得られた情報を自己に都合よく歪曲し、自らの対応を正当化し続けた結果、社会から本法人の隠蔽体質を疑わせ、本法人の信用を著しく失墜させた最大の原因であったといっても過言ではない」とした。

 また、8月2日に林理事長が行った囲み取材の中で「違法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」と発言したことについては「失言に近い」と指摘し、「理事長という立場にある者の発言としては、正確な広報を行うという職務上の義務に反する行為と評価せざるを得ない」とした。

 また、同大学の姿勢については「不都合な情報には目をつぶり、得られた情報を自分に都合よく解釈し、自己を正当化するという姿勢が全ての場面で顕著」と断罪。「コンプライアンスの欠如を如実に表すものといえよう」とし、「トップ層にまでコンプライアンスの意識が欠けていることは、当委員会にとっても驚きでもあった」「到底理解できない」などとした。

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