【柔道】価値向上か、さらなるガラパゴス化か 全日本選手権でルール変更 試合時間延長、旗判定復活

2024年01月30日 14:57

柔道

【柔道】価値向上か、さらなるガラパゴス化か 全日本選手権でルール変更 試合時間延長、旗判定復活
日本武道館 Photo By スポニチ
 全日本柔道連盟は30日、体重無差別で争う全日本選手権について、今年から大幅にルールを変更すると発表した。主な変更点は試合本戦時間の延長や旗判定の復活で、日本一決定戦としての価値や魅力の向上が目的。全日本と同様に例年4月に開催される女子の皇后杯全日本女子選手権についても、同じルールを適用する。
 かつては名実ともに日本一決定戦として威厳を誇り、重量級を中心にトップ選手がこぞって出場していた全日本選手権だが、最重量級の五輪や世界選手権の選考会の一つとなり、近年は国際柔道連盟(IJF)とほぼ同一ルールで行われてきた。しかし国際カレンダーの変更で、21年以降は世界選手権が秋から春へ早まる傾向となり、選考会としての機能が形骸化。トップ選手も集まりにくくなり、価値や魅力の向上が喫緊の課題となっていた。

 同日、オンラインで会見した大会審判長を務める全柔連の大迫明伸常務理事は「実行委員会で日本発祥の柔道を多くの人に楽しんでもらい、真の日本一を決める目的に合ったルールに変更した」と説明。すでに昨年12月に各地方予選を主催する都道府県や地区協会には通達しているという。

 具体的な変更点は以下の通り。
 (1)試合時間(全試合4分→1回戦~準決勝5分、決勝8分)
 (2)審判員(試合場内に主審1人のみ→試合場内に主審1人と副審2人)
 (3)勝敗基準(指導3つによる反則負け→指導4つによる反則負け、本戦で勝敗が決定しない場合はゴールデンスコア方式の延長戦→延長戦を廃止し旗判定を導入)
 勝敗基準について大迫氏は、「指導の数よりも攻撃の姿勢を高く評価すると明記する」と明言。例えば指導3つで追い込まれた選手であっても、技を積極的に仕掛ける、ポイントにならない9秒以内の抑え込みがあったなどの点を評価し、旗判定に反映するとの考えを示した。

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