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【バスケ男子】ドイツ戦善戦の要因 「リバウンドで勝てたこと」速い展開から3点シュート決められた

2024年07月28日 14:34

バスケット

【バスケ男子】ドイツ戦善戦の要因 「リバウンドで勝てたこと」速い展開から3点シュート決められた
<日本―ドイツ>第2クオーター、ゴール前で激しく競り合う八村(中央)=リール(共同) Photo By 共同
 【パリ五輪第2日 バスケットボール男子1次リーグB組   日本77ー97ドイツ ( 2024年7月27日    ピエール・モロワ競技場 )】 【篠山竜青の目】パリ五輪のバスケットボール男子日本代表は27日、1次リーグ初戦で昨年のW杯王者ドイツと対戦し、77―97で敗れた。前半を44―52の8点差で折り返し、終盤まで強豪と競り合った日本の戦いぶりを19年W杯日本代表主将で、Bリーグ川崎の篠山竜青が振り返った。
 最終的に20点差で敗れたが、日本が着実に世界で戦えるチームになっていることを証明したゲームだった。W杯優勝国のような強豪相手に第4Qの残り7分まで、どちらが勝つかわからない展開を作れたことは今までにはなかった。

 その要因の一つはリバウンド数で勝てたこと。ドイツ36本に対して日本39本。そこから速い展開の攻撃で相手の準備が整う前に3点シュートを打つことができた。成功率は最終的に35%だったが、途中まで40%台の高い確率で決めることができた。ただ、ミスが多かったこと、ぎりぎりの勝負の中で出場する選手が限られてしまったことがボディーブローのように効いて、終盤で差がついた。

 ホーバス監督は今大会、守備重視の選手起用をしている。その中でドイツの攻撃の起点となるシュレーダーのマークを任されたのが吉井選手で、相手が嫌がる守りができていた。3点シュート、カッティングからの合わせ、リバウンドでも貢献度が高く、S評価の活躍だった。

 吉井選手以外も先発で出た選手たちは素晴らしかった。河村選手は昨年のW杯の活躍も凄かったけれど、今回世界のトップ5に入る相手に対してもスピードなど持っている力を発揮できることを示した。ファウルトラブルがあったが、出場している時間は日本にいい流れが来ていた。

 ホーキンソン選手は世界のトップレベルの中でもゴール下で争えるのか、2メートル08のサイズが懸念されていた。だが、そんな心配はいらなかった。M・ワグナーのシュートをブロックしていたし、オフェンスリバウンドからシュートも決めていた。

 渡辺雄太選手は3点シュートはもちろん、攻守でチームの柱としてリーダーシップを持ってプレーしていた。NBAで戦ってきた選手は違うなと思わせるプレーぶりだった。

 八村選手はフィールドゴールの成功率(2点20%、3点22%)で苦しんでいる印象だったが、果敢にアタックできていた。ドイツでもファウルでしか止められない。フリースローは12本中10本決めており、絶好調ではなくても得点を20点台に乗せたのはさすがだった。

 次戦のフランスは2メートル24のウェンバンヤマがいて高さがあるチームだ。物理的に届かないものはどうしようもない。ただ、周りの選手に3点シュートまで次々と決められるとお手上げになる。やられてもいいプレー、やられてはいけないプレーの取捨選択が大事になる。鍵を握るのは比江島選手と富永選手だ。ベンチから爆発する選手が出てこないと勝つのは厳しい。シューター2人の爆発力に期待している。(B1川崎、19年W杯日本代表主将)

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