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阪神・井上 916日ぶり適時打 01年生まれ「黄金世代」の大砲、次は名古屋で一発狙う

2023年04月21日 05:15

野球

阪神・井上 916日ぶり適時打 01年生まれ「黄金世代」の大砲、次は名古屋で一発狙う
<神・広>初回、井上は右前適時打を放つ(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5―7広島 ( 2023年4月20日    甲子園 )】 阪神は20日、広島戦に5―7で敗れ、同一カード3連勝を逃した。2試合連続で「6番・右翼」として出場した井上広大外野手(21)が、初回に20年10月16日のヤクルト戦(甲子園)以来、916日ぶりの適時打となる同点打を記録。01年生まれの大砲が前夜の今季初安打に続き、今後に大きな期待を抱かせる打撃を披露した。チームはヤクルトに並ばれたものの、首位をキープ。21日からの中日戦(バンテリンドーム)で、さらなる浮上を目指す。
 止まっていた時計の針を、ついに動かした。井上のバットから放たれた打球が、右翼前に弾む。4万人を超える大歓声を浴びながら、塁上で両手を叩いて喜びを表した。

 「真っすぐが速いんで、その真っすぐを打ちにいって変化球のボール球は見逃せればいいなと。強引にならずバットが内から出ていたので、いいヒットになったかなと」

 2点を追う初回にノイジーの犠飛で1点を返し、なおも1死満塁。1ボール1ストライクからの3球目。待っていたアンダーソンの151キロ直球が内角高めにきた。詰まりながらも振り抜いた打球は、二塁後方に落ちる同点の右前適時打。同じく聖地で放った20年10月16日のヤクルト戦以来プロ2本目、実に916日ぶりのタイムリーでプロ2打点もマークした。

 「(西)純矢が頑張って投げてくれていましたし、こうやって1軍で一緒に出られるのも初めてなので、何とか援護することができてよかったです」

 先発マウンドには同学年で同期入団の西純がいた。投手ながら井上が夜間練習に誘い、一緒にバットを振り続ける時間を過ごすなど、1年目から苦楽をともに過ごしてきた戦友だ。プロ2年目で初勝利を挙げ、以降も着々と1軍定着へ地盤を固める19年のドラフト1右腕に対し、ドラフト2位の自身は2年目以降ケガやフォーム固めに苦心し、昇格すらままならない日々を過ごした。初めて1軍で共闘した一戦で、盟友を援護してみせた。

 岡田監督も「井上の立場からするとな、あないして打点付いてなあ。どういう当たりであろうとな」とうなずいた。2回2死満塁で空振り三振に倒れるなど、2打席目以降の3打席は結果を残せず。9回1死一、二塁と一発出ればサヨナラの好機では代打・原口を送られた。

 「1打席目も大事でしたけど、2打席目だったりそういうところでもっとヒット打てるようにやっていけたら」

 前日19日は今季初安打、そしてこの夜は適時打を放った。ホップ、ステップと続き、21日に期待されるのはもちろんプロ初本塁打。相手先発は左腕の小笠原だ。出番はある。1年目に1軍初出場を果たした名古屋の地で、どでかい一発を狙う。(阪井 日向)

 ▽2001年度生まれのプロ野球選手 この世代の高校生が指名対象となった19年ドラフトでは、佐々木朗が4球団競合でロッテ、奥川が3球団競合でヤクルト、石川昂が3球団競合で中日入り。他にも21年パ・リーグ新人王のオリックス・宮城、22年セ・リーグ最多安打の中日・岡林らがいる。

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