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阪神・伊藤将 学んだことは「もう全部っす」 岩貞との師弟リレーでつかんだ1勝「ついて行って良かった」

2023年07月02日 07:00

野球

阪神・伊藤将 学んだことは「もう全部っす」 岩貞との師弟リレーでつかんだ1勝「ついて行って良かった」
<巨・神>ファンの声援に応える伊藤将(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神3ー0巨人 ( 2023年7月1日    東京D )】 阪神は1日、巨人に3―0で快勝した。伊藤将司投手(27)が7回4安打無失点で自身6試合ぶりとなる3勝目。「伝統の一戦」では昨季から5戦5勝で計40イニングを1失点と“スーパーGキラー”ぶりをいかんなく発揮した。勝てなかった時期には先輩の岩貞から助言をもらい、自身の勝ちを消した後輩の湯浅には励ましの言葉を贈っていた左腕が、仲間の思いにも応えた白星。7月のチームの再進撃に向け、最高のスタートになった。
 開口一番、伊藤将は「ホッとしてます」と、一息ついた。最後に勝ったのは5月18日の中日戦。44日ぶりの勝利の味に浸った。
 「菅野さんもいい投手なので、ロースコアになる、と。大山さんのソロ1点で粘ることができて良かった」

 「超」の付くGキラーが、勝利の女神を振り向かせた。5回までに許した3安打は全て単打。6回1死でブリンソンに中越え二塁打を浴びても、後続を断って得点は与えず。7回零封で6試合ぶりとなる3勝目だ。昨季から巨人戦は5戦5勝、計40イニングを1失点で「阪神と巨人は盛り上がる試合なので勝てて良かった」。首位固めを期した7月の初戦で、上位4チーム唯一の白星。2位・DeNAとは2ゲーム差に広げた。

 サダさん(岩貞)について行って良かった――。この言葉をこの日もかみしめた。8回からバトンを渡したのは岩貞。昨オフには福岡で自主トレをともにした頼れる先輩だ。学んだ内容を問われると「どれを挙げればいいのか。もう全部す!」と言うほど。技術面はもちろん、メンタル面でも大きな存在になっている。

 “青空談義”にも支えられた。9回に逆転され、4戦連続で勝ちに見放されることになった6月15日のオリックス戦(甲子園)の翌日。練習前に球場の中堅フェンスにもたれて2人で話し込んだ。

 「先発をしていたサダさんも、そういう(勝てない)時期があったみたいで。どうしても悪い方向に考えてしまいそうな時にアドバイスをもらいました」

 会話の内容を岩貞が明かす。「モチベーションの確認ですね。あいつの性格上、落ちることはないと思うけど勝ち星じゃなくてイニング、防御率が実力だよと。あと、夏場になると(伊藤)将司は良くないボールが出始めるけど、それが昨日の試合はめちゃくちゃ良かったよと」。足元を見つめ直す契機をもらった。「良くない時はツーシームが逆方向にいって一発とか。そういうのをサダさんが見てくれていた。まあ、我慢です。いつか報われると信じているので」と前を向くことができた。

 一人で投げ切ることがベストでも、合同自主トレ後から描く理想がある。「先発で自分が投げて、その後にサダさんが投げる。そのたびに、サダさんについて行って良かったなと思いますね」。師弟リレーでつかんだ久々の一勝は、再上昇のきっかけには十分すぎる。(遠藤 礼)

 ▼阪神岩貞(8回1イニングを3者凡退)将司がいいピッチングをしていたので勝てて良かった。気合も入っていました。これを継続できるようにウエート(トレーニング)を頑張ります。

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