大谷翔平の「6月」 打撃と走塁だけでも…メジャー史で誰も成し遂げられなかった特別な1カ月

2023年07月04日 11:47

野球

大谷翔平の「6月」 打撃と走塁だけでも…メジャー史で誰も成し遂げられなかった特別な1カ月
エンゼルス・大谷翔平 Photo By スポニチ
 スポーツイラストレイテッド誌がエンゼルス・大谷翔平投手(28)の6月について、メジャー史の中で、二刀流でなく、野手の部分だけを見ても、誰も成し遂げていないすさまじい1カ月だったと絶賛している。
 OPS+という指標がある。OPS(出塁率+長打率)はかなり一般的になってきたが、これにパークファクター(球場ごとの違い)を加え、リーグ平均を100にして、リーグ平均からの傑出度を示したもの。OPS+125はオールスタークラス、150はベストナイン、175はMVPクラスとなる。リーグ平均からの傑出度なので、異なるシーズンの選手の活躍を比較できる。大谷の6月のOPS+は286だった。

 1世紀半のMLBの歴史の中で、1か月に100打席以上立って、OPS+で285を超えたのは、15選手で通算28度しかない。べーブ・ルースは6度で全て二刀流をやめてからのもの。バリー・ボンズは5度、シューレス・ジョー・ジャクソンは3度、タイ・カッブは2度、テッド・ウィリアムスは2度、そして1度がハンク・グリーンバーグ、ハリー・ハイルマン、ロジャーズ・ホーンズビー、フランク・トーマス、カール・ヤストレムスキー、フランク・ハワードなど9人だ。

 野球史に残るそうそうたるメンバーだが、彼らにとっても、キャリアの中で特別に良かった1カ月。その28度を調べると、15本塁打以上はルース、ボンズ、グリーンバーグ、ハワード、大谷の5人だけ。そして大谷は6月に三塁打を3本記録したが、ボンズとハワードは三塁打はなく、三塁打3本以上はルースだけだった。

 そしてその月、ルースの盗塁はゼロで、大谷は4盗塁だった。記者は、数字で結論を誘導している感も否めないと認めてはいるが、OPS+で285以上であることに加え、15本塁打、3三塁打、4盗塁とパワーとスピードの両方で魅せた選手は他になく、野手の部分だけを見ても、誰も成し遂げていない傑出した1カ月だったというのである。

 その上で投げては5度先発し、30・1イニング投げて、防御率3・26、9回あたり11奪三振だった。23年6月は、桁外れの二刀流選手が送った、メジャー史上、最も偉大な1か月だったが、投手の部分を省いても、誰もできなかった特別な1カ月なのである。

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