楽天 今江コーチに新監督就任正式要請 1&2軍連携強化へ両方で指導経験ある40歳の手腕に期待

2023年10月13日 04:00

野球

楽天 今江コーチに新監督就任正式要請 1&2軍連携強化へ両方で指導経験ある40歳の手腕に期待
今江氏 Photo By スポニチ
 楽天が今江敏晃1軍打撃コーチ(40)に対して正式に来季監督の就任を要請し、条件提示も済ませていることが12日、分かった。交渉がまとまれば近日中にも発表される。この日は石井一久監督(50)の今季限りでの退任と来季から球団取締役シニアディレクター(SD)に就任することを発表。新体制の構築に向け、迅速に組閣作業を進める。
 新体制の構築に向けた動きが水面下で本格化している。球団は迅速に今季限りで退任する石井監督の後任人事に着手。今季途中に2軍から1軍に配置転換され打撃部門を立て直した今江打撃コーチに対し、すでに来季監督就任のオファーと条件提示を済ませている。

 この日、オンラインで取材に応じた森井誠之球団社長は、具体名こそ挙げなかったが新監督について「内部(昇格)というのは僕の中にあるのは事実」とコメント。求める監督像や条件については「コミュニケーションや風通しの良さを重視したい。1、2軍の連携がとにかく必要。人柄は重要になるのかな」との考えも示した。

 今江コーチはロッテで主力選手として君臨し、15年オフに海外FA権を行使して楽天に移籍。ファンや同僚から「ゴリ」の愛称で親しまれ、通算1682安打を記録して19年限りで現役を引退した。20年からは指導者として順調にステップを踏み、5月下旬に2軍から1軍に配置転換された今季は、5月まで.210だったチーム打率を6月以降は.260まで改善させた。球団も実績に裏打ちされた打撃理論や選手に寄り添った指導法を高く評価。1軍と2軍の両方でコーチを務めている点からも、内部昇格させる人材にはうってつけの存在と言える。

 今季はレギュラーシーズン最終戦までロッテ、ソフトバンクとCS争いを演じたが、東北全土に勇気と笑顔を届けた13年のリーグ優勝と日本一から、今年で10年連続のV逸となった。球団が目指すのは3位争いではなく、毎年のように優勝を争える常勝チーム。40歳の若き指揮官の誕生をイメージしながら、組閣作業を急ピッチで進めている。

 来季に11年ぶりにパ・リーグの頂点に立つため、チームは楽天モバイルパークで17日に秋季練習をスタートさせる予定。森井社長も「(17日まで)時間がない。来週から練習が開始する。今週が勝負」と話すなど球団は監督人事と同時並行でコーチ人事も進めている。新生・楽天の象徴的な存在となる「今江監督」の誕生は近い。

 ◇今江 敏晃(いまえ・としあき)1983年(昭58)8月26日生まれ、京都府出身の40歳。PL学園では2年夏に甲子園出場。01年ドラフト3巡目でロッテに入団し、05、10年の日本シリーズでいずれもMVPを獲得。06年の第1回WBCでは日本の初優勝に貢献した。15年オフに海外FA権を行使して楽天に移籍し、通算成績は1682安打で打率.283、108本塁打、726打点。19年限りで現役を引退し、2軍で打撃コーチなどを歴任。

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