日本ハム・野村は挑戦続きの5年目 鍛錬の秋が来季の覚醒への礎に「打たないと出られない」

2023年10月13日 08:00

野球

日本ハム・野村は挑戦続きの5年目 鍛錬の秋が来季の覚醒への礎に「打たないと出られない」
日本ハム・野村 Photo By スポニチ
 挑戦が続いた1年だった。今季5年目を迎えた日本ハム・野村佑希内野手(23)は自身初の開幕4番でスタート。守備面では従来の三塁や一塁だけでなく、二塁、左翼とこれまで守ったことのないポジションも経験。「初めてのことで、やることがいろいろ増えた。いろんな経験ができた年だったかなと思う」と前向きに捉える。
 調子の波もあり、7月には2軍落ちも経験し、気落ちすることもあった。常に結果が求められ、ストレスも多いプロ野球の世界。チェーン店の牛丼を一気に2杯平らげるような暴食をする日もあった。若者らしい一面もあるが、プロとして日々の努力は欠かさなかった。同月下旬に1軍に復帰した後には、全体練習開始の約1時間前にエスコンのグラウンドに姿を現し、ロングティーを行う光景が当たり前になった。出場125試合で、13本塁打、43打点はいずれもキャリアハイをマーク。シーズン最終戦となった10月5日の楽天戦では自身初の100安打にも到達するなど、飛躍のきっかけになる1年だっただろう。

 守備で多くの経験を積んだことは今後のプラスになることは間違いない。それでも、自分の求められている役割は分かっている。バットで結果を残すことだ。「僕が勝負するところは打席なので、そこに対するチャンスをもらえないといけない。僕の場合は打たないと出られないので、まずはしっかり打席でアピールできるようにしたい」と6年目の来季を見据える。

 14日からは宮崎で行われている秋季教育リーグ「フェニックス・リーグ」に参加予定。成長曲線の真っ只中にいる23歳は「技術的なことは(シーズンの)後半は少し、良いものがでてきたので、そこを継続したい。打席での待ち方も結果を気にせず、いろんなことができる。狙い球を思い切り張ってみるとか、そういう練習もしていけたら」と言った。“鍛錬の秋”が来季への礎になるはずだ。(記者コラム・田中 健人)

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