“ロッテキラー”ソフトバンク・有原「とにかく勝てて良かった」 ファーストS突破王手

2023年10月16日 06:00

野球

“ロッテキラー”ソフトバンク・有原「とにかく勝てて良かった」 ファーストS突破王手
<ロ・ソ>勝利し笑顔でナインとタッチを交わす有原(中央)(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【パCSファーストS第2戦   ソフトバンク3ー1ロッテ ( 2023年10月15日    ZOZOマリン )】 クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ(3試合制)の第2戦が15日に行われ、ソフトバンクが3―1で勝利し、1勝1敗のタイに戻した。先発の有原航平投手(31)は6回5安打1失点と好投。レギュラーシーズンと合わせ、日本ハム時代の2019年からの続くロッテ戦の連勝を9に伸ばした。
 “ロッテキラー”が崖っ縁に立っていたチームを救った。有原が6回5安打1失点で日本ハム時代の19年からレギュラーシーズンを合わせてロッテ戦9連勝。今季これで4戦全勝とした右腕は「初回に点を取ってもらったのにすぐ取られたのは反省だけど、そこからはゲームをつくれたと思う。とにかく勝てて良かった」と表情を崩した。

 レギュラーシーズン最終戦だった9日のオリックス戦から中5日での登板。登板間隔が詰まった中、立ち上がりから飛ばした。苦手の初回に1死一、三塁からポランコの中犠飛で1―1と同点に追い付かれたが、冷静さを失わずに最少失点で切り抜けた。

 2回以降はゴロで打ち取る「グラウンドボールピッチャー」の本領を発揮する。2回は直球を低めて全てゴロアウトで3者凡退に抑えた。4回無死一塁では安田をチェンジアップで一ゴロ併殺に料理した。昨年まで2年間のメジャー挑戦で磨いたツーシームなど多彩な変化球を織り交ぜて2回以降は二塁さえ踏ませない。日本ハム時代の16年ファイナルS以来、7年ぶりのCSでの白星を挙げた。

 72球での降板となった有原は「疲労感はやっぱり違う」とホッとした様子だった。奮闘する右腕をナインも援護。6回無死一塁ではフルカウントから角中をカットボールで空振り三振に抑え、甲斐が二盗を試みた藤岡を刺し三振ゲッツー。「あそこは拓也(甲斐)に感謝」と甲斐キャノンを称えた。

 おとなしいイメージの右腕だが、斉藤和巳投手コーチは「アリ(有原)が投手の中で一番熱い」と話す。チームのピンチに奮い立って力投。藤本監督は「有原が初回から飛ばしてよく投げてくれた。明日につながる試合になった」と感謝した。

 有原は「負けたら終わりという時に勝てて凄くうれしい。次も頑張る」とファイナルS進出を信じていた。逆王手をかけて運命の第3戦へ。勝負事に大事な勢いは後がない戦いを制した者にある。(森 寛一)

 ○…有原(ソ)がCSでは、日本ハム時代の15年ファーストS第2戦、16年ファイナルS第3戦に続いて3勝目を挙げた。CSの2球団勝利(プレーオフ時代も含む)は有原が8人目。うち2球団とも先発で記録したのはホールトン(ソ、巨)、杉内俊哉(ソ、巨)、中田賢一(中、ソ)、涌井秀章(西、ロ)、岸孝之(西、楽)に続いて6人目。有原は日本ハム時代の19年5月30日からロッテには9戦9勝。

 ○…ソフトバンクが対戦成績を1勝1敗に戻した。プレーオフ、CSファーストSで1勝1敗になったのは20度目。過去19度のうち、第2戦勝利チームが第3戦にも連勝したのは06、19年ソフトバンク、09年中日、17年DeNA、楽天の5度。突破率26%ながらソフトバンクは2度記録。

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