阪神・佐藤輝 “今季初”左腕から逆方向弾 床田、森、ターリー…CS広島撃ちへ最高予行演習

2023年10月16日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 “今季初”左腕から逆方向弾 床田、森、ターリー…CS広島撃ちへ最高予行演習
バスに乗り込む佐藤輝(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【フェニックス・リーグ   阪神4ー2日本ハム ( 2023年10月15日    SOKKENスタジアム )】 日本一へ、一本締め!阪神・佐藤輝明内野手(24)が15日、みやざきフェニックス・リーグの日本ハム戦(SOKKEN)に「5番・三塁」で先発出場し、左腕から“今季初”となる逆方向へのアーチをかけた。「いい感じ」と状態の良さをにじませた和製大砲。18日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)の対戦相手は広島に決まった。最高の形で予行演習を完了させ、いざ本番へ向かう。
 晴れ渡った宮崎の空に描かれた放物線が、2800人の観衆で内野スタンドが埋め尽くされたSOKKENスタジアムを、沸き返らせた。そして、猛虎のさらなる進撃を予感させた。CSファイナルS前の最後の実戦で、佐藤輝がこれ以上ない快音を奏でた。

 「いい球を投げていたので、振り負けないようにいきました。センター方向というのはいいかなと思います。いい感じです」

 4回まで、日本ハムの左腕・根本の前に、打線は1安打に抑え込まれていた。だが和製大砲が一振りで風向きを変えた。5回先頭の2打席目。1ストライクから真ん中付近に来た143キロ直球を逃さない。豪快に振り抜かれた打球は、右翼から左翼方向の風に乗り、追いすがる中堅手をあざ笑うかのように左中間フェンスを越えた。

 今季、左腕に対し打率・300(150打数45安打)。計9本塁打も放ったが、左腕から左方向へのアーチは0本だった。完璧に捉えたスイング軌道、逆方向に打球を飛ばす押し込み…“今季初”の一撃が、状態の良さを物語る。「出ないよりはいいんじゃないですか」と話すにとどめたが、行間に手応えもにじむ。4打数無安打に終わった前日の試合後に志願して居残り特打も敢行。その成果を即座に出した。短期決戦前最後の実戦機会で放った一撃に、岡田監督も「1本出たのはなあ、気分的にもやっぱり悪くないわなあ」とご機嫌だ。

 フェニックス・リーグでは10日に森下、14日に大山もアーチを放っており、この日の一発で中軸トリオが本塁打そろい踏み。対戦相手が広島に決まったファイナルSに向け、準備万端だ。「どこ相手でもしっかり、やるべきことをやって」と佐藤輝。9月以降26試合で打率・356、9本塁打、29打点と大暴れした勢いそのままに、本拠・甲子園での鯉料理に臨む。

 「2試合フルで出たので、大丈夫かと思います。ホームランも出たので、また(甲子園に)戻って練習して頑張ります」

 目前の敵となる広島の左腕といえば、先発なら床田、森、中継ぎならターリー…「(いい予行演習になったと捉えて)いいんじゃないですか」。ニヤリと笑みを浮かべた背番号8が、ポストシーズンでも主役を演じる。(阪井 日向)

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