ロッテ、大逆転サヨナラ突破!!超劇的2年ぶりファイナルS 延長10回藤岡同点3ラン→安田V打で決着

2023年10月16日 22:16

野球

ロッテ、大逆転サヨナラ突破!!超劇的2年ぶりファイナルS 延長10回藤岡同点3ラン→安田V打で決着
<ロ・ソ>10回2死一塁から安田が右中間にサヨナラ。吉井監督らナインにもみくちゃにされる(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【パCSファーストステージ第3戦   ロッテ4-3ソフトバンク ( 2023年10月16日    ZOZOマリン )】 3点追う10回に藤岡&安田が決めた!1勝1敗の五分で迎えたクライマックス・シリーズ(CS)ファースト・ステージ(S)第3戦は16日、ロッテがソフトバンクを10回劇的サヨナラで下して2年ぶりのファイナルS進出を決めた。18日から京セラDでパ・リーグ1位のオリックスと対戦する。
 超劇的――。土俵際に追い込まれながらも、最後まで諦めなかったロッテナインの執念が実を結んだ。今季1本塁打ながら、右越えに起死回生の同点3ランを放った藤岡は、お立ち台で「前の2人が繋いでくれたので、ホームラン打つぞくらいの気持ちで打席に立った。いい角度で上がってくれたので、入ってくれると思って信じていた」。歓喜のシャワーでびしょ濡れになったサヨナラ打の安田は「本っ当に最高です。本当に(岡)大海さんなら絶対還ってこれると思って見守っていた。歓声の力で打てました。この回で決めようと思って、何とか繋ごうという気持ちで打席に立った。絶対日本シリーズで帰ってこれるように頑張りたい」と叫んだ。

 ベンチを飛び出し、自身も安田のウォーターシャワーの輪に加わった吉井監督は試合後「ちょっと継投の順番をこちらが間違えたけど、選手たちがはね返してくれてよかった」とナインの頑張りに感謝しきりだった。

 ロッテの先発は小島。7回無失点の快投でパ2位を確定させた、10日の楽天戦から今季2度目の中5日の登板だった。2戦連続大一番での大役に試合前「疲れとかの話の次元ではない。勝ちたい気持ちだけなので、しっかり頑張って投げたい」と話していたとおり、持ち味を発揮。初回を含め4度得点圏に走者を背負うも、要所で打たせて取って、スコアボードに0を並べた。

 バックも左腕の好投に応える。6回は1死二塁からソフトバンクの4番、近藤に右前に運ばれるも右翼手・荻野が好返球。本塁で二走・柳田をタッチアウトし先制を許さなかった。小島は7回の先頭・三森から空振り三振を奪ったところで降板。救援した西村、沢田、益田無失点でつないだ。

 前日にポランコの犠飛1得点に抑えられた打線は、この日もソフトバンク投手陣の攻略に苦しんだ。相手の先発が左腕の和田とあって先発を4人変更も、9回まで3安打で三塁を踏めなかった。

 10回、シーズン中にはなかった3連投を解禁して沢村がマウンドに上がるも、まさかの3失点。万事休すかと思われたが、その裏に代打・角中と荻野の連打で無死一、二塁から、藤岡が奇跡への扉を開く放物線を描いた。さらに2死一塁から、途中出場の安田が右中間に二塁打を放ち、一塁から岡が一気に生還。ソフトバンクの藤本監督がリクエストを要求するも、判定覆らずセーフ。満員のZOZOマリンは地鳴りのような大歓声に包まれた。

 本拠開催をパ・リーグ最終戦で勝ち取ったファーストS。場内アナウンスを33年間担当したロッテ広報部・谷保恵美さんの“延長戦”としても話題になっていた。ファイナルSを勝てばもう一度、日本シリーズで本拠に戻って谷保さんの名調子を聞けるが、吉井監督は「我々はチャレンジャー。自分たちの出来ることを精一杯やっていきたい」と表情を引き締めた。

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