ソフトバンク 来季の「風景」を変える左大砲予備軍が動作解析 渡辺陸「メジャー選手とも比較できる」

2023年11月09日 06:15

野球

ソフトバンク 来季の「風景」を変える左大砲予備軍が動作解析 渡辺陸「メジャー選手とも比較できる」
<ソフトバンク秋季キャンプ>ドライブラインで動作解析を行う渡辺陸(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 小久保ホークスで覚醒だ。ソフトバンクは宮崎での秋季野手キャンプ第2クール最終日の8日、室内練習場で米シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」による動作解析とデータ計測を行った。生海外野手(23)、渡辺陸捕手(23)、笹川吉康外野手(21)の左の大砲トリオらが、上半身裸で計測を行い、打撃向上への期待に胸を膨らませていた。
 小久保ホークス期待の左の大砲トリオがTシャツを脱ぐと、隆起した広背筋が披露された。生海、渡辺陸、笹川の3人は鋼のような屈強ボディーに頭からつま先まで約40カ所、特殊センサーが付けられ、ひたすらに打撃マシンの球を打ち続けた。

 「本格的な解析は初めてでした。数値が分かるしメジャー選手とも比較できる。1つの指標ができますし、打球速度、スイングスピードもいい方でした」

 1メートル87の渡辺陸は、上半身裸で球を打ったのは神村学園時代以来と苦笑しつつも収穫を口にした。1メートル84の生海は「データを取ることで今クールに足りない点が数字で分かりました。すごい良かった」と、初体験を興奮気味に振り返れば、1メートル94の笹川は「本格的にやるのは初めて。あす(9日)結果が分かるので」と数値を楽しみにしていた。

 米シアトルにある施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフが宮崎入りし計測。工藤ホークス時代の19年秋から導入された。スイングをすると映像で各関節ごとに形成されたバーチャル棒人間が登場し、100コマ以上のスーパースローで動きすべてが確認できる。動作解析ブース横の打撃マシンでは、データ計測用の専用バットを使用。打球の角度、スイングスピードが数値として出された。

 この日の午前8時から育成を含めた15選手が計測した。各個人の動作解析の結果と、データ数値が出るとともに、数日後には今後の改良点、修正点が明記されたドリルが出てくるという。各野手は数値をもとに飛躍の秋にするつもりだ。

 小久保新体制となっての野手キャンプはIDが積極的に駆使されている。データ入力でさまざまな投手の球質や変化軌道を再現できる投球マシンの「iPitch(アイピッチ)」を導入した室内での打撃練習。練習量や動きの分かるGPSが野手には装着されている。さらにこの日はメジャーでは主流となっている動作解析まで公開された。

 渡辺陸は「本塁打を狙ったときにまた(動きが)どうなるのかのところ。これだ、という型を見つけないと」。22年に1軍で3本塁打も今季は出番なし。今回の計測を機に来季こそ一発かましてブレークを――。強打自慢の捕手は、各関節から動きを見つめ直していた。
 (井上 満夫)

 

おすすめテーマ

2023年11月09日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム