ボロボロだった青学大・中島大輔主将「頑張る姿は伝わったかな」 次はプロの世界へ

2023年11月20日 19:58

野球

ボロボロだった青学大・中島大輔主将「頑張る姿は伝わったかな」 次はプロの世界へ
<青学大・慶大>試合に敗れた青学大ナイン(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【明治神宮大会最終日・大学の部準決勝   青学大0-2慶大 ( 2023年11月20日    神宮 )】 最後の最後まで勝利を信じて声をからした。だが、思いは届かなかった。「悔しいですね。やっぱり勝ちたかったです」。試合後、目を真っ赤にしながら語り出したのが楽天からドラフト6位指名を受けた青学大の中島大輔主将(4年=龍谷大平安)。名門復活へ導いた主将の体はボロボロだったが、そんな姿を決して見せず最後までチームの先頭に立って戦い抜いた。
 「実は試合中にねんざしてやばいです。立っているのもやっとです」

 3安打するなど1番打者として勝利に貢献した初戦後、中島が打ち明けた。試合中に足を負傷し、誰にも言わずに9回を戦い抜いたが状態は立っているのもやっと。足を引きずりながら球場を後にすると、19日の準決勝のスタメンから名前は消えていた。

 連戦となった決勝では「1番・中堅」で復帰したが全力疾走ができる状態ではない。3回は痛めている右足に死球を受け、激痛に耐えながら一塁へ。それでもきっ抗した展開を打開しようと盗塁を決め、戦う姿勢を誰よりも示してチームを鼓舞し続けた。

 今年は春秋のリーグ戦と全日本大学野球選手権を制覇。日本一の主将となり今大会では目指した史上5校目の大学4冠こそかなわなかったが、そのキャプテンシーは日本一だったに違いない。だからこそ最後は「自分の頑張る姿は後輩たちに伝わったと思います」と胸を張った。

 中島の後を打った佐々木泰内野手(3年=県岐阜商)や大学日本代表の4番も務める西川史礁外野手(3年=龍谷大平安)ら新チームにも多くの下級生が残る。「勝ちたかった思いは後輩に託すいいバトンになったと思います」と言葉を残した主将。不屈の闘志で最後まで戦い抜いた中島の魂は、今後も青学大野球部に受け継がれていく。(村井 樹)

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