阪神・村上 虎初の快挙2年連続セMVP宣言「去年と変わらずにやれば勝てる」“2年目ジンクス”打ち破る

2024年01月15日 05:15

野球

阪神・村上 虎初の快挙2年連続セMVP宣言「去年と変わらずにやれば勝てる」“2年目ジンクス”打ち破る
野球教室で、鋭い打球を放つ阪神・村上(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 現状維持で“2年目のジンクス”打ち破る!阪神・村上頌樹投手(25)が14日、静岡県沼津市の県営愛鷹(あしたか)球場で青柳、岡留らとの合同自主トレを公開した。昨季は10勝6敗、防御率はリーグトップの1・75を挙げてリーグ最優秀選手賞(MVP)を獲得。「去年と変わらずにやれば勝てる」。“師匠”青柳の助言を参考に今季は球団初の2年連続MVP獲得に挑む。
 村上は午後2時から始まった合同自主トレの練習メニューを黙々と消化した。3年目の昨季は一躍大ブレーク。さらなる活躍が期待される今季は当然ながら目指すべき到達点も高くなっていた。
 「(MVPは2年)連続で(獲得)できるように。しっかりやっていきたい」

 昨季は10勝6敗、防御率1・75の成績でリーグ最優秀防御率、最優秀新人賞、最優秀選手賞などのタイトルを総なめした。パ・リーグでは今オフ、ドジャースに移籍した同学年の山本が21年から3年連続でMVPを獲得。セ・リーグの投手で2年連続MVP獲得となれば58、59年の藤田元司(巨人)以来65年ぶりとなり、球団初の快挙にも期待が膨らむ。

 ただ、他球団も当然黙っていない。虎のエース格の弱点をあぶり出すなど“包囲網”を敷くことは必至。それでも若虎はスタイルを変えるどころか実質“2年目”のジンクス打破には現状維持が必要とみている。

 「(青柳さんから)“去年と変わらず投げれば絶対に勝てるから”と言われた。相手が“こうしてくるから自分のスタイルを変えなきゃいけない”とは思わず、今までやってきたことを信じて、今年も投げていければ」

 青柳の言葉には説得力と“実績”がある。昨オフの合同自主トレで受けた助言が大ブレークにつながった。「急にバチッときた」。連動性を高める投球フォームを研究していた際に送られたアドバイスがきっかけで理想のフォームが完成。シーズンでは最後まで安定感を維持した。21年から2年連続最多勝利を誇った“師匠”から「大丈夫」と背中を押された。一方で村上は「壁にぶつかった時は対策します」と危機管理にも備えている。秘策が他球団に漏れることを懸念して腹案は明かさなかったが、スライダーの完全習得など新兵器を手に入れることも視野に準備を進めている。

 午前中には沼津市を中心とした約200人の小学生と野球教室で交流し、少年少女から「村上選手」ではなく「MVP」と呼ばれ続けた。子供たちからパワーをもらった若き右腕が、今季は「MVP」の称号に2年連続を付け加えるつもりだ。 (石崎 祥平)

 《村上に聞く》

 ――沼津市での野球教室と自主トレを終えて。
 「子供たちは楽しそうに野球をやっていますし、話を聞いてきたりとか、少しは楽しんでもらえたのかなと思います。練習はヤギ(青柳)さんから言われている、足を着いてから投げるという感覚をキャッチボール、サードからの送球でやった。状態も上がってきているので、順調に進んでいる」

 ――どんな形で2月1日のキャンプインを迎えたい。
 「今年は多分、いろいろな方に見てもらえる機会が増えると思う。いい球が投げられるよう、開幕ローテーションを目指してやっていきたい」

 ――実績からポジションを与えられる部分もあるとは思うが、それに甘んじることなくつかみ取っていく。
 「チーム内に凄いピッチャーはたくさんいる。負けたくない」


 ○…村上は大本命とされる開幕投手にも意欲を示した。「先発をやっている以上、やってみたい場所」。チーム内では伊藤将が昨年11月中旬に最速で名乗りを上げ、昨季は大役を務めた青柳もこの日あらためて「もちろん目指します。やるつもりで準備してる」と宣言した。岡田監督は、昨年11月27日の球団納会で「この場で開幕投手を言おうと思ったんだけど、やめときます。今、目が合ったんですけど」と発言したが、明言はしなかった。

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