阪神育成2位・福島 今春キャンプに赤星氏から盗塁技術学び自慢の俊足で支配下登録へ駆けあがる

2024年01月15日 05:15

野球

阪神育成2位・福島 今春キャンプに赤星氏から盗塁技術学び自慢の俊足で支配下登録へ駆けあがる
ベースランニングする阪神育成2位・福島(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 阪神の育成ドラフト2位・福島圭音外野手(22)が新人合同自主トレ第2クール2日目の14日、鳴尾浜球場で持ち味の俊足ぶりを披露した。「いい足をしている」。ベースランニングに熱視線を送った平田ヘッドコーチが太鼓判。今春の沖縄キャンプでは臨時コーチを務める本紙評論家・赤星憲広氏から盗塁技術を学び、1、2軍合同紅白戦では盗塁でアピールする決意だ。期待の若虎が支配下登録へ向けて一気に駆け上がる。
 鳴尾浜球場でひときわ目立ったのは、福島の足だった。素早い足の回転から、流れるようなベースランニングを披露。熱視線を送っていた平田ヘッドコーチは思わず目を丸くした。「1人だけ、いい足をしている」。これまで数多くの選手を見てきた名伯楽をうならせた。しかし当の本人は平然とした表情で振り返った。

 「今はまだケガをしないように、7、8割ぐらいで走っている」

 白鴎大4年春のリーグ戦では9試合で20盗塁を記録した逸材だ。当然ながらセールスポイントは足。「盗塁は自分のアピールポイントだと思っている。失敗してもいいから、どんどん仕掛けていこうと思っている」。今春の沖縄キャンプで行われるであろう1、2軍合同の紅白戦では盗塁で存在感を示すことを誓った。同時に今キャンプでは走塁の技術向上へ向けて臨時コーチを務める足のスペシャリストから走塁の極意を吸収することを熱望していた。

 「投手のクセをどこから見抜くのか。塁に出たときの投手との駆け引きとかも聞きたい」

 現時点で今キャンプメンバーの1、2軍の振り分けは決まっていない。ただ、赤星氏は昨年も2軍選手を指導した経緯があるだけに直接指導を受ける可能性は十分にある。50メートル走5秒8を誇るルーキーは白鴎大時代に盗塁タイムで3・1秒を記録。早くも二盗の成否を分ける3・2秒の基準タイムをクリアしていた。プロの世界で盗塁を量産する資質も、既に持ち合わせている。

 「楽しみだよ。やっぱり違うわな。特長が凄く出ている。一つ武器があるというのは、彼にとってもいいアピールになる」

 早くも平田ヘッドコーチは、その一芸に太鼓判を押した。俊足を武器とする大器が今度は岡田監督を驚かせ、一気に支配下昇格へと駆け上がる。(松本 航亮)

  ▽赤星氏の臨時コーチ 10年2月22日にオリックスの高知キャンプで野手全員に約15分間のサプライズ指導。11年2月3日、楽天の久米島キャンプでは星野監督の依頼で聖沢ら4選手を指導。12年2月8日には阪神の宜野座キャンプで野手全員にスタートとスライディングを中心に指導した。22年2月には日本ハム・新庄監督の要請を受けて名護キャンプを訪問。23年2月、阪神の宜野座キャンプでは近本や中野らに一塁けん制球で足から戻る方法を伝授している。

  ▽盗塁の成否 二盗の成否を分けるタイムは3.2秒。投手のクイック投法は1.2秒、捕手の二塁送球完了タイムは2秒を切れば速いとされるからだ。阪神入団1年目から5年連続で盗塁王を獲得した赤星憲広氏は著書「頭で走る盗塁論」(朝日新書)の中で「現役時代、スタートを切ってからスライディングして二塁ベースに到達するまで3.2秒」としており、成功率を上げるためには投手のモーションを盗むことや球種を読むことが大事としている。

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