阪神・前川 外野のレギュラー獲りへ覚悟の3年目 待望の“初1軍キャンプ”「まずはしっかり完走」

2024年01月24日 05:15

野球

阪神・前川 外野のレギュラー獲りへ覚悟の3年目 待望の“初1軍キャンプ”「まずはしっかり完走」
ベースランニングする阪神・前川(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・前川右京外野手(20)が23日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で再始動し、外野の定位置獲りへ強い覚悟を示した。昨春キャンプは初の1軍スタートが内定していながら直前の故障で無念の離脱。改めて“初の1軍キャンプ”へ完走を誓った。昨季日本一の猛虎は、レギュラーの布陣がほぼ盤石。可能性が残る外野の一角に“波乱”を巻き起こせるか。高卒3年目の飛躍が注目される。
 失敗を繰り返すつもりはない。故郷・三重などでの自主トレから戻った鳴尾浜。前川は19日に決まった2度目の“初1軍キャンプ”への意気込みを真っすぐに答えた。

 「去年離脱しているので、まずはしっかり完走したいと思う」

 まだ19歳だった1年前も抜てきされ、1月28日にはキャンプ地・沖縄に先乗り。現地での最終準備で左肩を負傷した。同30日に「左上肢のコンディショニング不良」を理由に2軍行きが決定。キャンプ開始2日前の「離脱第1号」だった。

 回復と再アピールを経て5月30日の西武戦で初昇格してデビュー。6月は月間打率・358など持ち前の打撃センスを発揮しながら、8月2日に体調不良で離脱後は状態が上がらず、ポストシーズンを含めて1軍から呼ばれることはなかった。

 1年前に同じ「レギュラー候補」の位置づけだった森下は対照的に夏場以降に成績を上げ、日本シリーズでも活躍。昨年11月には若き侍ジャパンにも選ばれた。立場の違いは自覚せざるを得ない。昨秋キャンプでは岡田監督に「ええ時に、ケガとか、体調不良になる」と奮起を促された。

 「シーズン通して完走するためにしっかりキャンプに体をつくって、本当にしょうもない離脱がないように。がめつくというか、粘り強く戦っていきたい」
 引き締まった体に隠れた成長が詰まっている。「0から100ぐらいの感じで(トレーニング方法を)変えた」とオフはインナーマッスルを中心に強化。「徹底的に体幹を鍛え直したい。大事にしてやった」と準備を整えた。

 昨季日本一を勝ち取った面々は総じて年齢が若く、レギュラー陣はほぼ盤石。故障などのアクシデントを除き、競争で名前が変わる可能性があるとすれば、外野の一角だ。「打たないと始まらない。打って打って結果を残して(1軍に)残りたい。気持ちで負けたら、もう勝てない。本当に食らいついて、がめつく1軍で戦いたい」。王者とはいえ、無風では面白くない。苦い思い出が残る沖縄で今春こそ新風を吹かせたい。(松本 航亮)

 〇…昨季の阪神は、レギュラーシーズンの打順パターンが69通りで12球団最少だった(次に少ないのは中日の114通り)。特にポストシーズンに入ってからは打順の入れ替えこそあっても、捕手・坂本、一塁・大山、二塁・中野、三塁・佐藤輝、遊撃・木浪、左翼・ノイジー、中堅・近本、右翼・森下の野手8人がCSと日本シリーズの全10試合通して固定された。

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