西武ドラ5・宮沢 文武両道でプロ入り 北大法学部出身の苦労人

2024年01月25日 05:30

野球

西武ドラ5・宮沢 文武両道でプロ入り 北大法学部出身の苦労人
ブルペン投球する宮沢(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 【24年版球界新士録(10)西武5位・宮沢太成投手】白球を追う時間も、机に向かう時間も大切にしてきた。宮沢は北大法学部を目指し、県長野高時代は「赤本」を手に1日10時間の猛勉強。「勉強も、野球も、しっかりやりながらもプロを目指したかった」と文武両道を掲げる同大を志した。
 1年浪人の末に念願の入学を果たした北大での試験は、机からはみ出る大きさの解答用紙に論述。六法全書を持ち込み、90分間ひたすら難題を解いた。本職の野球では3年秋に4勝を挙げてMVP、ベストナインなど獲得。1年留年によって、最後の1年間は公式戦に出場できないことから、人生最大のチャレンジに挑んだ。

 「どんなことがあっても、1年で終わり。思いきり1年間野球をやって、駄目なら潔く引退して、就職しようと。別の道で頑張ろうって思っていました」

 1年勝負で独立リーグの四国・徳島に入団。現役大学生であり、独立リーガーの誕生だった。「野球人生の最後になるかもしれないと思って、やり残すことがないように」とできることは全てやった。お酒も飲まなくなった。1人暮らしで、食事の栄養管理も考えた。得意料理は親子丼だ。「卵と鶏肉をしっかり取るよう意識していた。そんなにお金もなかったですけど。体の半分は親子丼でできているのかな」と笑う。

 独立時代は瞬発系のウエートトレーニングを継続し、直球は5キロアップして最速155キロに到達。「(環境が)恵まれていないとは思わないけど、他の選手よりは厳しい環境でやってきた。ハングリー精神はプロに入っても、出して成長していきたい」。異色の経歴を持つ苦労人がプロの世界に飛び込む。(福井 亮太)

 ◇宮沢 太成(みやざわ・たいせい)1999年(平11)4月15日生まれ、長野市出身の24歳。長野昭和小3年の時に野球を始め、中学では長野南シニアでプレー。県長野高では1年秋の県大会4強が最高成績で、北大では主将を務めた。北大在学中に所属した四国・徳島で最速155キロを記録。北大出身初のNPB選手となった。趣味はサウナと温泉巡り。1メートル85、95キロ。右投げ右打ち。

おすすめテーマ

2024年01月25日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム