ソフトバンク・東浜 「シン・シンカー」で被打率改善目指す「また、新しい自分をつくっていく」

2024年01月25日 05:00

野球

ソフトバンク・東浜 「シン・シンカー」で被打率改善目指す「また、新しい自分をつくっていく」
雪だるまと2ショットを決めるソフトバンク・東浜   (撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 被打率改善で復肩だ――。ソフトバンクの東浜巨投手(33)が24日、筑後ファーム施設で単独で行っている自主トレを公開した。昨季は先発17試合で6勝7敗に終わった。15年以来、自身8年ぶりに負け越した要因を、被打率の高さに加えて切れを欠いた宝刀シンカーと分析。今オフは改良に取り組んでおり、今季の開幕ローテーション入りへも強い意欲を見せた。
 雪の積もるグラウンドで午前からの自主トレ公開。筑後ファーム施設には雪だるまができた。「雪は興奮しますね~。沖縄は降らないので」。日が差して雪は溶けた。人工芝上に残る氷を蹴って東浜は、前を向いた。

 「過去は過去なんで。また、新しい自分をつくっていく。まだまだそんなに老け込む年でもないんで。しっかりと伸ばせるところがいっぱいありますんで」

 今季への準備を続けているが昨季は誤算だった。「期待に応えられなかった。僕らの成績が順位にも影響した。ふがいなかった」。先発17試合で6勝7敗。自身負け越したのは6試合で1勝2敗だった15年以来だった。9月7日のロッテ戦を最後に出番はなかった。心身状態も整わないまま終わった。

 防御率4・52。無失点試合は7回零封した6月7日のDeNA戦だけだった。昨オフにデータを分析して改善点を確認。昨年12月から筑後近隣の宿舎に泊まり込み、体をいじめつつ追求を続けている。

 「防御率よりも一番は被打率の方。去年は本当によく安打を打たれて、失点につながった。僕の決め球になるシンカーの使い方を勉強しながらやっている。落ち幅が去年は悪かったので」

 変化球の持ち球4種の中で“宝刀”の昨季被打率はワーストの・343。カットボール・296、スライダー・250、カーブは・182と差は歴然。「シーズンオフにやりすぎはない。状態が上がっていくよう時間がある限り、練習する」と突き詰めている。

 ただ、練習の軸を変更し、投球主体の調整が多い。「今年は走り過ぎずに量は抑えめ。トレーニングとケアに充てている」。この日はランニング、キャッチボールと軽めの調整だったが、23日までブルペンで捕手を座らせての3連投と、きっちり投げ込んでいる。

 現段階で有原、和田が開幕ローテーションは当確。まだ枠は、ある。17年に16勝で最多勝獲得。意地もある。狙うはプロ12年目、34歳シーズンでの復権へ静かに闘志を燃やす。「まずは先発ローテーションを勝ち取るところから。チームも優勝から遠ざかっていますし、みんなで分かち合える1年にしたい」。東浜はこのままでは終わらない。
 (井上 満夫)

 ○…東浜は、新たな沖縄県出身者の加入に頼もしさを感じていた。西武から那覇市出身の山川がFA移籍で加入した。沖縄尚学、亜大でともにプレーした嶺井と同じで1学年下。新たに後輩となる右の和製大砲に対して「一緒にチームの優勝に向かって頑張っていければ」と、役割こそ違えど共闘を誓っていた。

 ○…東浜が育成選手に対して、先輩への積極的な質問攻めを歓迎した。昨季から球団は4軍制を敷いた。自身の入団当初は育成選手だけの全体練習もなかっただけに、恵まれた現状を憂う。「もっと遠慮なく声をかけてきていい。環境もそろっていて恵まれすぎている。一番は外に出ること。ここ(筑後)だけで練習するのは違うと思う。自分でやっていかないと。自分がいいと思ったことに対して行動する。そこは足りないかな」。待ちの姿勢ではなく、支配下登録に向けた自発的なアクションに期待していた。

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