広島・森下 新球「マエケンスライダー」チラリと披露 矢野「あれが内角に入ってきたら…」

2024年02月03日 06:30

野球

広島・森下 新球「マエケンスライダー」チラリと披露 矢野「あれが内角に入ってきたら…」
サムアップを決める広島・森下(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 広島・森下暢仁投手(26)が2日、宮崎・日南キャンプで初めてブルペン入りし、捕手を座らせて26球を投じた。1月の前田健太(35=タイガース)との合同自主トレで伝授された“マエケンスライダー”を1球だけお披露目。新球習得へ今後も試行錯誤を続ける考えを示し、投球の幅を広げて、自身初の開幕投手を目指す。
 森下が今キャンプ初のブルペンで、初めて新球を披露した。1月の合同自主トレでタイガース・前田から伝授された“マエケンスライダー”だ。

 「感触としては、1球しか投げていないので全然、分からない」

 26球のうち、わずか1球。だから本人は多くを語ることはなかったが、代わりに、そのボールについて語る証人がいた。打席に立った矢野だ。「結構、曲がっていたので、びっくりした。切れもあった。あれが内角に入ってきたら、なかなか打てないと思う」。詳細な感想が、完成度の高さを物語った。

 実は3年前の自主トレでも偶然、同じ施設を使用していた前田から、スライダーを伝授されたことがあった。だが、この時は習得に至らなかった。今回のオフ期間に初めて合同自主トレでともに汗を流し、共通の時間を過ごしたことで準備の仕方や意識面など、さまざまな話を聞くことができた。そして改めてスライダーの握りを教わる機会に恵まれ本格的に習得に着手した。

 「今持っている変化球が、しっかり投げられたら一番いいですけど、それがダメな時に使える球があればいいなという気持ちで(スライダーを)試している。使えるか、使えないかは、やっていく中で、決めていく」

 昨季までは最速156キロ直球、カーブ、チェンジアップ、カットボールが軸球だった。そこから投球の幅を広げるための、新兵器習得。そんな右腕の姿勢に新井監督も「現状維持は後退と同じだからね。向上心を持って取り組んでいることは、いいことだと思う」と目を細めた。

 昨季は右肘手術の影響で開幕には間に合わなかったが、「今年はしっかりした準備ができている」と森下。うなずいた上で言葉に力をこめた。「そこ(開幕投手)を目指してやっていますし、しっかりと準備して、任せてもらえたらいいなと思う。ここから、それなりにペースを上げていければと思う」

 自身初の大役へ、気合十分。新境地を切り開くためにも、新兵器をモノにしてみせる。 (長谷川 凡記)

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