阪神・佐藤輝 MLB打法でプロ初“先頭打者弾”「アレ・ネット」越えの今春1号に観衆も大興奮

2024年02月13日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 MLB打法でプロ初“先頭打者弾”「アレ・ネット」越えの今春1号に観衆も大興奮
阪神紅白戦の初回、先頭打者本塁打を放った佐藤輝(投手・秋山)(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【阪神紅白戦   白組2ー2紅組 ( 2024年2月12日    宜野座 )】 今春1号!阪神・佐藤輝明内野手(24)が沖縄・宜野座キャンプ第3クール3日目の12日、プロ初となる“先頭打者本塁打”を放った。1、2軍合同紅白戦で白組の「1番・三塁」で出場。初回に右翼芝生席に設置された「アレ・ネット」越えの推定飛距離120メートルアーチを描いた。続く3回には左前打も記録して前日11日の紅白戦から4打席連続安打。オフに米武者修行で構築したMLB打法の習得を証明した。
 打った瞬間、それと分かる一打だった。3連休最終日にもかかわらず10000人の大観衆が宜野座に集結。前日11日の紅白戦に続き、虎党を沸かせた佐藤輝が順調な仕上がりぶりを最高の結果で証明してみせた。

 「(手応えは)凄い良かった。しっかり高めの球を強く捉えられたので良かった」

 今春、日本人選手1号は初回に生まれた。秋山に3球で追い込まれながらもフルカウントまで持ち込んだ7球目。真ん中高めに入ってきた直球を一閃(いっせん)だ。打った瞬間、即座に走り出さず打球の行方を見守った“確信弾”は、今年から右翼芝生席に新設された通称「アレ・ネット」を越える推定飛距離120メートル弾。持ち前の豪快なスイングに加え、ボールへのコンタクト率も着実に上がっていることを証明した。

 「練習から取り組んでいることが、実戦でも出せて良かった」
 続く3回先頭で迎えた2打席目も、加治屋が投じた球種は不明ながら左前に運んだ。これで前日11日の紅白戦から4打席連続安打。前日は門別の直球を捉えて中前打、3回には西純の150キロ直球を左前にはじき返した。「練習でやっている方向性は間違ってないというのは、この実戦で感じられた」。直球を確実に仕留められていることに一定の手応えを感じていた。

 また、オフの取り組みが着実に進化を加速させている。昨年12月に米シアトルにある最新の野球研究・トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で武者修行を敢行。最新鋭の動作解析データに基づいて打撃フォームを改善し、今キャンプではティー打撃の際に行う複数のドリルを取り入れた。この日は屋外フリー打撃で35スイングで柵越えは0本。狙って打てば簡単に柵越えはする。しかしキャンプはまだ中盤。今は打撃フォーム固めを優先させている段階だ。

 「まだ4打席ですけど(ボールは)見られているかなと。飛距離はあんまり気にせずに、しっかり自分のフォームを確かめながら。(本塁打は)フォームが良かったんじゃないですか?」

 構築を目指す“MLB打法”。通算68本塁打の和製大砲は試合を重ねるごとに、その完成度が増している。(石崎 祥平)

 ▼巨人・中里篤史スコアラー (佐藤輝の打撃について)一球で仕留めたり構えもスムーズに見える。状態は凄く良さそう。捉える能力、苦手なポイントやタイミングを崩された時の対応力は上がっている。

 ▽佐藤輝の春1号
 ★21年2月9日 キャンプ初対外試合の日本ハム練習試合(宜野座)5回に鈴木健から右翼ポール際へ2ラン。実戦3試合、9打席目の一発は「スライダーに反応して、しっかりと運ぶことができた」。

 ★22年2月5日 チーム初実戦の紅白戦(宜野座)2回の第1打席で藤浪から左翼ポール際へのソロ。「打たないよりは、打った方がいいですよね。まだキャンプなんで、そんな別に…」

 ★23年3月7日 キャンプ中は音なし。WBC韓国代表との強化試合(京セラドーム)8回に中越えソロ。実戦11試合、44打席目の待望1号は「イメージしていたように打てた」と自画自賛。

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