花巻東・佐々木麟太郎がスタンフォード大進学決定 大谷の助言受け同じ西海岸で学業と二刀流

2024年02月15日 04:00

野球

花巻東・佐々木麟太郎がスタンフォード大進学決定 大谷の助言受け同じ西海岸で学業と二刀流
 米国のスタンフォード大への進学が発表された岩手・花巻東高の佐々木麟太郎(同大提供、共同) Photo By 共同
 歴代最多の高校通算140本塁打を放った花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(18)が14日、米カリフォルニア州にあるスタンフォード大に進学することが決まった。カレッジ・ワールド・シリーズ(CWS)を2度制した強豪に加え、世界大学ランキング2位の超名門大。ドラフト1位候補だった昨秋、米国留学を決断したスラッガーが、花巻東の先輩であるドジャース・大谷翔平投手(29)の本拠地・ロサンゼルスもある同州で新たなスタートを切る。
 注目のスラッガーがついに決断した。「東のハーバード、西のスタンフォード」とも称される世界屈指の名門スタンフォード大。同大野球部の公式サイトには、背番号3の白いユニホームに身を包んだ佐々木の画像がアップされた。

 「Welcome to Stanford(スタンフォードへようこそ), Rintaro Sasaki!」

 SNSでは歓迎のメッセージと、花巻東時代のプレー動画も紹介された。1位候補だったドラフト会議直前の昨年10月10日に「見たことのない世界」を目指し米国留学を宣言してから127日。進学先は、全米大学体育協会(NCAA)1部に所属する名門で、米国1位を決めるCWSに3年連続出場中の強豪。OBのメジャーリーガーにはヤンキースなどで通算270勝を挙げ殿堂入りしたマイク・ムシーナ氏や、ホワイトソックスで93年にサイ・ヤング賞を獲得したジャック・マクダウェル氏らがいる。また、全米トップクラスのロースクール(法科大学院)を備えるなど、学業では24年世界大学ランキング2位の超名門。グーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏、映画監督のジョセフ・コシンスキー氏らも卒業生だ。

 佐々木は昨年9月、今年1月と2度渡米し、米南部テネシー州ナッシュビルのバンダービルト大など複数の大学を視察。花巻東の先輩であるブルージェイズ・菊池、ドジャース・大谷からも助言を受け進学先を決定した。野球と並行して学業に励む厳しい環境となるが、留学公表時の「野球選手だけじゃなくて人間としても広い世界で学んでいきたい」という言葉通り、学業面も含めて高いレベルを見据えた。米国の大学野球は例年2月に開幕で、今年入学でも公式戦出場は25年からとなる。将来的なメジャー入りも目指す佐々木は2年後の26年7月のMLBドラフトで指名対象になるが、4年間学業を全うする意思を固めているもようだ。

 佐々木は20日に花巻東で会見予定。3月1日の卒業式後、早ければ3月中に渡米し、入学に向けて語学学習や新生活の準備に着手する見通し。米名門大からメジャーへ。花巻からまた一人、異例の歩みに挑戦する。

 ◇佐々木 麟太郎(ささき・りんたろう)2005年(平17)4月18日生まれ、岩手県出身の18歳。幼少時から江釣子スポーツ少年団で野球を始め、江釣子中では金ケ崎リトルシニアに所属。ドジャース・大谷の父・徹監督から指導を受ける。父・佐々木洋監督が指揮を執る花巻東では1年春からベンチ入りし、2年春、3年夏の甲子園に出場し昨夏は8強。1メートル84、113キロ。右投げ左打ち。

 ▽スタンフォード大 米カリフォルニア州スタンフォードが本部の名門大学。1891年創設で偏差値80以上、合格率約4%で全米で最も入学困難な大学とも呼ばれる。愛称「カージナル」の野球部は1892年創設で87、88年に全米チャンピオン。プロゴルフのタイガー・ウッズ、トム・ワトソン、男子テニスのジョン・マッケンロー、女優のジェニファー・コネリー、他に鳩山由紀夫氏、アグネス・チャンらも在籍した。24年世界大学ランキングでは英国のオックスフォード大に次ぐ2位。ちなみに東大29位、京大55位。大学公式サイトでは一般的学費は年間約1240万円。

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