大谷翔平 “疑惑”を全否定「皆にウソをついていた」 怒り込め指摘した水原氏の上塗りし続けたウソ

2024年03月26日 08:17

野球

大谷翔平 “疑惑”を全否定「皆にウソをついていた」 怒り込め指摘した水原氏の上塗りし続けたウソ
水原一平通訳の違法賭博問題を受け、声明を発表する大谷翔平(C)Jon SooHoo/LA Dodgers Photo By 提供写真
 ドジャース・大谷翔平投手(29)が25日(日本時間26日)、ドジャースタジアムで専属通訳だった水原一平氏の違法賭博問題を受け、声明を発表した。
 水原氏の解雇が発表されて以降、初めての肉声。スタン・カステン球団社長、ブランドン・ゴームズGM、アンドルー・フリードマン編成本部長、デーブ・ロバーツ監督らが見守る前で、声明を力強い声色で読み上げた。「僕も話したかったので、嬉しく思います」と切り出し「信頼していた方で、悲しいし、ショックです」と心情を吐露した。

 まず最初に強調したのは賭博への関与の完全否定だった。「自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたり、それをまた頼んだりということはない」と語気を強め「僕の口座からブックメーカーに対して誰かに送金を依頼したこともありません」と付け加えた。

 自らの身の潔白を主張したうえで「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆、僕の周りにもそう、皆にウソをついていた。結論から言うとそうなります」と厳しい言葉で水原氏の行為を断罪した。

 声明は「ウソ」の中身をつまびらかにする作業ともなった。まず一つ目の「ウソ」がメディアの取材依頼の隠蔽だった。大谷は開幕シリーズが行われた韓国で、代理人を通じ、違法賭博に関与しているのではないかとするメディアからの問い合わせを受けていた。しかしマネジャー的業務もこなす水原氏から、その取材依頼は伝えられていなかった。

 2つ目の「ウソ」は、送金については「友人の借金の肩代わりとして支払ったと僕の代理人含め、皆に話していました」としていたこと。翌日に水原氏が、自身が作った借金であることを告白したことで発覚。同氏は大谷と密なコミュニケーションを取っているとも代理人側に伝えており、ウソをウソで上塗りしていく形となった。

 隠し通されてきた「ウソ」はまだあった。韓国での開幕戦となった3月20日のパドレス戦後のチームミーティング。そこで大谷は初めて水原氏のギャンブル依存症、それに伴う借金の問題を知った。宿舎に帰った後、2人で話をする場を持ち、そこで巨額の借金の存在があること。さらに口座に勝手にアクセスされ、ブックメーカーに送金されていたことを知った。「僕は彼の借金返済にも、もちろん同意はしてませんし、ブックメーカーに対して彼に送金してくれと頼んだことも許可したことも、もちろんないです」。水原氏は不都合な真実を隠すために、大谷、代理人、球団、すべてに対して虚偽を申告したと主張した。

 「僕の弁護士の人たちがこれは窃盗と詐欺なので、警察当局に引き渡すと報告しました」。野球だけではなく、私生活でも信頼して多くの時間を共にしてきた。自らの公の場で声明を発表する場は得たが、“戦友”に裏切られた「傷」は残ることになる。

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