カブス・今永 初対決大谷斬り!米2勝目お預けもデビュー10イニング連続無失点

2024年04月09日 01:30

野球

カブス・今永 初対決大谷斬り!米2勝目お預けもデビュー10イニング連続無失点
<カブス・ドジャース>初回、大谷から三振を奪う今永(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   カブス8―1ドジャース ( 2024年4月7日    シカゴ )】 カブスの今永昇太投手(30)は7日(日本時間8日)、メジャー2度目の登板となったドジャース戦に先発し、4回2安打無失点、無四球3三振だった。3時間近い降雨中断で途中降板し、勝敗は付かなかったが、デビューからの連続無失点を「10イニング」に伸ばした。日米通じて初対決となった大谷翔平投手(29)は空振り三振と三邪飛に抑え、リーグ屈指の強豪相手に2勝1敗のカード勝ち越しに導いた。
 今永の魅力が凝縮された一球だった。初回1死で打席に大谷を迎え、フルカウントから3連続ファウルで粘られての9球目。内角高めへの94・4マイル(約152キロ)の突き刺すような直球に、大谷のバットが空を切った。

 「逆風だったのでライトに大きな当たりを打たれても大丈夫。引っ張られてもいいという気持ちで高めに投げた」。互いに一礼を交わして迎えた初対決を、冷静な計算と思い切りの良さで制すると、一気に波に乗った。3回2死での2度目の対決でも、91・2マイル(約147キロ)の直球で内角高めを突いて三邪飛。「当たればホームランになる紙一重のところだった。今思い返してみても本当に凄いスイングだった」とメジャーの先輩に敬意を払ったが、今永の完勝だった。

 「楽しめたという気持ちはあまりないが、彼を抑えることもチームが勝つためのプロセスの一つ。抑えた上で勝てて良かった」
(WHIPもトップ/) 4回まで2安打無失点と好投しながら、4回裏で降雨により2時間51分も中断したため、そのまま降板となり2勝目はするりとこぼれ落ちた。クレイグ・カウンセル監督も「母なる自然に阻まれてしまった」と苦笑いしたが、デビューからの連続無失点は10イニングまで伸びた。地元局マーキー・スポーツネットによると、1901年以降でデビューから2登板続けて無失点だったカ軍投手の中では、計10イニングは最長。7日現在で規定投球に達する防御率0・00の投手は7人いるが、大リーグで重視される1イニングあたりに許した走者の数を表す「WHIP」は0・40で、その7人の中でもトップに立っている。

 投球回を上回る12三振を奪い、無四球と内容的にはほぼ完璧。相手のデーブ・ロバーツ監督も「洗練された投手だというのは分かるし、自信を持っていた」と脱帽した。
 日本人ルーキーの堂々とした投球は、気温9度と肌寒かったシカゴのファンを熱くさせるのに十分だった。長い中断を挟みながらも多くのファンが最後まで球場に残り「リグリーに詰めかけるカブスファンの方々は素晴らしい。背中を押してくれる方々の期待に応えられるように、これから先も頑張りたい」と目を輝かせた今永。まだ2試合。それでも最高の滑り出しとなったのは間違いない。(杉浦大介通信員)

 ≪1901年以降カブス最長≫1901年以降、デビューから2登板続けて無失点だったカブス投手の中では、今永の10回が最長となった。22年のアサドの9回、73年レイ・ブリスの8回1/3を上回った。アサドは3登板目が救援で1失点。4登板目が先発して3回に失点しており、「先発でのデビューからの連続無失点」は11回で途切れた。なお日本人先発投手のデビューから連続無失点の最長は16年のドジャース・前田(現タイガース)の14回2/3。

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