阪神 FA4選手を慰留へ 大山、坂本、原口、糸原 球団幹部「引き留めたいというのが、自然な流れ」

2024年04月09日 05:15

野球

阪神 FA4選手を慰留へ 大山、坂本、原口、糸原 球団幹部「引き留めたいというのが、自然な流れ」
(左上から時計回りに)阪神・原口、坂本、糸原、大山 Photo By スポニチ
 黄金時代到来に向け、阪神がFA選手の引き留めに全力を注ぐ。大山悠輔内野手(29)、坂本誠志郎捕手(30)、原口文仁内野手(32)、糸原健斗内野手(31)の4人が、順当なら今月中に国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たすにあたり、球団幹部は8日、「現在、戦力になっている選手ばかり。引き留めたいというのが、現段階では自然な流れ」と話した。
 大山は不動の4番、坂本は欠かせぬ捕手。糸原と原口は代打の切り札として存在感を見せている。個々のプレーに加えて4人ともチームリーダーとしての顔を持ち、有形無形の好影響を与えている。球団創設90周年を迎える25年シーズンを前に今オフ控える過去最大級の「FAラッシュ」で、球団は全員の慰留に努める方針だ。

 「FAラッシュ」は、裏返せばドラフト戦略と育成方針が成功した結果といえる。生え抜き中心のチームづくりという骨太の指針のもと、力を付けて1軍に定着。これがプロ野球選手として名誉な権利の取得をもたらすとともに、19年から続く5年連続Aクラスと、昨年の18年ぶりリーグ制覇と38年ぶり日本一の要因になった。

 阪神は過去2年、梅野、岩崎、岩貞、西勇といった新たなFA権取得者の引き留めに成功した。FA移籍は、17年の大和(現DeNA)が最後。大山には、昨年の契約更改で球団では異例の複数年契約を打診。本人は単年契約を選択したものの、球団は既に最初の誠意を見せた。今後もシーズン中から交渉を重ねるとみられる。

 来月以降には、青柳も国内FA権を取得する見込み。青柳は2年連続最多勝などの実績だけではなく、合同自主トレをした村上、岡留が飛躍を遂げるなど、周囲に好影響を与えている。シーズンでは球団初のセ・リーグ連覇を目指し、オフには「FAラッシュ」の大量流出の危機を乗り越えた先に、常勝軍団の形成へとつなげる。

 ◇大山 悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年(平6)12月19日生まれ、茨城県出身の29歳。つくば秀英では高校通算27本塁打。白鴎大では4年春に関甲新学生リーグ新の8本塁打をマークし、大学日本代表の4番を務めた。16年ドラフト1位で阪神入団。昨季は全試合で4番に座り打率.288、19本塁打、78打点。出塁率.403でタイトル獲得。1メートル81、94キロ。右投げ右打ち。

◇坂本 誠志郎(さかもと・せいしろう)1993年(平5)11月10日生まれ、兵庫県出身の30歳。履正社では1年秋から正捕手を務め、2年夏と3年春に甲子園出場。明大では1年春からリーグ戦に出場し、2年春と秋にベストナイン。15年ドラフト2位で阪神入団。昨季はキャリアハイの84試合に出場。チーム最多の76試合で先発マスクをかぶり、ゴールデングラブ賞受賞。1メートル76、80キロ。右投げ右打ち。

 ◇原口 文仁(はらぐち・ふみひと)1992年(平4)3月3日生まれ、埼玉県出身の32歳。帝京から09年ドラフト6位で阪神入団。腰痛の影響などで13年から育成契約となり、16年4月に支配下復帰。同年5月は打率.380で月間MVP。18年は代打でシーズン23安打を放ち、08年桧山進次郎の球団記録に並んだ。19年1月に大腸がんを公表。治療しながらプレーを続け、今年1月に完治を報告。1メートル82、95キロ。右投げ右打ち。

 ◇糸原 健斗(いとはら・けんと)1992年(平4)11月11日生まれ、島根県出身の31歳。開星では2年春、3年春夏に甲子園出場。明大、社会人のJX―ENEOSを経て16年ドラフト5位で阪神入団。1年目から開幕1軍入りし、18、19年は主に二塁手として全試合出場。昨季は主に代打で69試合に出場。打率.236、0本塁打、5打点。1メートル75、78キロ。右投げ左打ち。

 ▽フリーエージェント(FA)権 1軍登録145日を1年とし、国内FAは8年(07年以降のドラフトで入団した大学、社会人出身選手は7年)、海外FAは9年で取得できる。権利を行使する場合は、日本シリーズ終了の翌日から土日祝日を除く7日以内にコミッショナーに文書で申請。8日目の午後3時に「FA宣言選手」として公示され、翌日から国内全て(海外FAは国内外全て)の球団と契約交渉を行うことができる。

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