【スポニチスカウト部(14)】文星芸大付・堀江正太郎 “投手王国”栃木で「一番負けない投手に」

2024年05月14日 06:00

野球

【スポニチスカウト部(14)】文星芸大付・堀江正太郎 “投手王国”栃木で「一番負けない投手に」
文星芸大付・堀江 Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第14回は、文星芸大付(栃木)の最速146キロ右腕・堀江正太郎投手(3年)。1メートル87の長身右腕として県内でも注目の好投手は、最後の夏に2年連続の甲子園出場を果たしプロへの階段を駆け上がるつもりだ。
 今年、栃木の高校野球界は「投手王国」の様相だ。140キロ台を安定してマークする球威、高い制球力を両立する作新学院の小川哲平、最速150キロの剛球でねじ伏せる白鴎大足利の右腕・昆野太晴、ゲームメークに優れる宇都宮商の最速138キロ右腕・山崎翔大ら力のある3年生投手がひしめく。

 逸材たちの中の一人である文星芸大付のエース堀江は「私立だけじゃなくて公立にも良いピッチャーがそろっている。その中でも一番負けない投手になりたい」と誓う。1メートル87の長身から力みのないフォームで投げ込む直球は、春季大会で自己最速タイの146キロをマーク。130キロ中盤のカットボール、スライダーを低めに集めてゴロを打たせるスタイルだ。

 昨夏の甲子園では初戦の宮崎学園戦、3回戦の八戸学院光星(青森)戦で救援登板し、計4回1/3を2失点。貴重な経験を積んだ。昨秋も今春も公式戦では主に救援で登板。「自分が後ろにいることである程度計算できると思う」と役割を理解している。それでも冬から春の練習にかけては先発での登板を見据えて投げ込みでスタミナを強化し「今は長いイニングも自信がある」と自信を深めている。

 その言葉を実証するように春季大会初戦の宇都宮短大付戦では、延長10回を125球で投げきり3失点完投勝利を挙げた。制球力や安定感など修正すべき課題はあるが、備えるポテンシャルは魅力的。春季大会ではプロ球団の担当スカウトに加えて、幹部クラスも成長をチェック。本人も「明確には決まっていないが、やっぱり今はプロを一番に考えて頑張っています」とプロ志望届提出の可能性を示唆した。

 「目標は甲子園で勝つこと。そのためには今以上に成長しないといけない。どんな場面でも全力を出せるような準備をしていきたい」と堀江。夏の栃木を勝ち抜けば、夢のプロ入りは一気に近づく。(柳内 遼平)

 ☆球歴 月島三小4年から中央フェニックスで野球を始める。晴海中では東東京ポニーに所属。文星芸大付では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号1。憧れの選手はドジャース・山本。好きな言葉は「努力」。

 《春覇者の白鴎大足利 最速150キロ右腕/昆野も負けん!!》春季栃木県大会は白鴎大足利が優勝。優勝に大きく貢献した最速150キロ右腕・昆野は「プロ野球に行きたい気持ちが強い」とプロ志望を明らかにした。堀江と同じ右の剛腕ということもあり「堀江とか県内の投手に勝ちたい」とライバル心をメラメラ燃やす。夏に向けては「155キロを目標にやっているので精神面でも体力面でも成長したい」と力強く誓っていた。

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