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【虎番リポート】秋山の引退会見に、控えめな性格の高橋がサプライズ登場した理由

2024年09月18日 05:15

野球

【虎番リポート】秋山の引退会見に、控えめな性格の高橋がサプライズ登場した理由
秋山(左から2人目)の引退会見に、サプライズで登場し花束を贈った(右から)高橋、梅野、原口 Photo By スポニチ
 15日に引退会見を行った秋山が、囲み取材で口にした言葉が印象に残っていた。
 「遥人がこうやって前に出てきてくれたのはうれしかった」
 会見後、サプライズでの花束贈呈に原口、梅野の同級生コンビとともに参加していたのが高橋だった。控えめな性格であまり前に出ないタイプ。公私で可愛がり、そんな性格を熟知しているからこそ秋山は意外な人物の登場に頬を緩めていた。

 16日の練習後、高橋に声をかけると「あ、秋山さんのことですよね?」と、こちらの意図をくみ取って、思いを語ってくれた。

 「岩崎さんが推してくれたのもあるんです。“遥人が行ったらアキも嬉しいだろ”みたいな感じで。僕もめちゃくちゃお世話になってるし、思い入れもすごいある先輩なんで。行けて良かった」。

 月1回ペースで自宅に招かれ、同僚の佐藤蓮、小川らと食事会をする“チーム秋山”の一員。グラウンド内外での思い出は尽きない。「プロに入って初めての遠征でご飯に連れて行ってくれたのも秋山さんで、たしかプロ初勝利の時も、当時はまだ先発が1人ベンチに入っていて、その時も秋山さんがいてくれた。怪我してリハビリの姿勢も見本になる先輩だったので」

 プロで右も左も分からない時から面倒を見てくれた先輩だった。そんな存在は他にもいそうでも、一番感謝するのは耳の痛い話もはっきりと伝えてくれたことだ。「物をはっきり言うし、しっかり叱ってくれる。その後フォローもしてくれますし。悪いことの方が覚えてます(笑い)」。

 胸に刻んだ言葉だけでなく、目に焼き付けている姿もある。「膝悪かったと思うんですけど走ることを人一倍頑張ろうとしてた。鳴尾浜での自主トレでも“一緒に走らせて”とか」。高橋にとってはこれほど親しい関係の先輩が引退するのは初めての経験になる。

 「投げられなくなったら引退しないといけなくなる、と言っていて。本当にそうだなと」。思いを背負うことは「おこがましい」と首を振る背番号29は、それでもふとした瞬間に秋山先輩のことを思い出し、力にするのだろう。  (遠藤 礼)

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