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「皆が私を助けてくれた」ティノコが古巣西武に感謝「左打者の攻め方学んだ」大谷一ゴロに封じ勝利導く

2024年09月18日 14:35

野球

「皆が私を助けてくれた」ティノコが古巣西武に感謝「左打者の攻め方学んだ」大谷一ゴロに封じ勝利導く
ドジャース戦の9回に登板し、試合を締めたマーリンズ・ティノコ(左)は捕手・フォーテスと握手(ロイター)
 【ナ・リーグ   マーリンズ11-9ドジャース ( 2024年9月17日    マイアミ )】 昨季、西武でプレーしたマーリンズのヘスス・ティノコ投手(29)が17日(日本時間18日)、本拠でのドジャース戦に9回から6番手で登板。2失点したものの試合を締め、チームを勝利に導いた。
 11-7の9回にマウンドに上がったティノコは先頭・大谷に対し、フルカウントから6球目、外角にチェンジアップを投じて一ゴロに仕留めた。

 続くベッツに右前打、2死からT・ヘルナンデスに三塁へ内野安打を許して一、二塁にすると、マンシーに右翼線への2点二塁打を浴び2点差に。それでもエドマンを見逃し三振に仕留めゲームセット。捕手・フォーテスと握手を交わし勝利を喜んだ。

 試合後、ティノコは2失点もチームの勝利に「勝利を得ることができた。それこそが最も大事なことなんだ」と笑顔。先頭・大谷との対戦については「ストライクゾーンをアタックしようと思った。それでいい結果が出せてよかった」と満足顔を見せた。

 大谷を打ち取ったチェンジアップは大谷に対し3球投じた一方で、他の5打者には計わずか2球。大谷との対戦で効果的に使い「そう、他の打者よりもチェンジアップを重視した。それがうまくいった」とニヤリ。

 大谷には過去、一発を浴びており「本塁打を打たれたのは大谷がエンゼルス時代の2021年だ。その時もチェンジアップを打たれたと思う。ただ、当時の私はそれほどチェンジアップを使っていなかった。今ではもっと使うようになり、より(質が)よくなった」と同じチェンジアップでも今は自信を持って投げていると胸を張った。

 昨季、西武でプレーした右腕は「日本では多くを学んだ。特に日本には左打ちのいい打者がたくさんいるから、左打者の攻め方を学んだ」と振り返り「低めにチェンジアップ、高めに速球を投げるようになった。今年、メジャーでも同じように高めの速球とチェンジアップを重視して投げるようにしている」とNPBで学んだことがメジャーで生きていると感謝する。

 そして豊田投手コーチをはじめ「西武ではみんなが私を助けてくれた。最初の頃は左打者を打ち取るのに苦しんだから、みんなが親身になってくれた」と親身になって指導してくれた西武のコーチ陣に感謝する。「4シームとスプリットに磨きをかけようとした。日本ではスプリットを向上させたかった。スプリットの取得は私には難しかったけれど、チェンジアップはよくなった」と自信を深めた。

 西武の選手とは「そんなに多くではないブラジル人のボー・タカハシくらいかな」と連絡を取っているとし「あとはカブスに在籍しているときに今永さん、鈴木さんと話すようになった」と今年7月に移籍したカブスではNPB出身の今永、鈴木とも親交を深めたそうだ。

 日本での生活は「難しい部分もあったが、私は日本食が大好きだった。寿司がフェイバリットで、和牛ステーキ、焼肉も好きだった」と懐かしみ、「アリガトウ」「オハヨウ」「ゲンキ」「オネガイシマス」などいくつかの日本語の単語も覚えているという。

 西武は今季、3年ぶりの最下位が確定。マーリンズ同様、低迷している。「ニュースで見たから知っている。松井さんではなく、渡辺さんが監督になった。厳しいシーズンを過ごしている」と今季の成績は知っているという。それでも「残念だが、日本での日々は本当に私の助けになっている。今ではベースボールによりしっかりと取り組むようになった」と西武でのプレーがあったからこそ、今の自分があると最後まで感謝の言葉を口にした。

 ティノコはロッキーズ時代の19年にメジャーデビュー。昨季はリリーフ右腕として西武で38試合に登板。0勝3敗、防御率2・83。今季はレンジャーズとマイナー契約を結んだ。

 レンジャーズでは今季9試合に登板し0勝0敗、防御率8・10。その後、ロイヤルズに移り、ロイヤルズからカブスに移籍。カブスをDFAとなった後、マーリンズに加入した。

 今季成績は28試合で1勝0敗、防御率3・57。

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