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大谷翔平 PS初本塁打の感触は「自分が思っていたよりギリギリの本塁打だった(笑)危なかった」

2024年10月06日 14:07

野球

大谷翔平 PS初本塁打の感触は「自分が思っていたよりギリギリの本塁打だった(笑)危なかった」
試合後、取材に応じるドジャース・大谷(撮影・柳原 直之) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ地区シリーズ第1戦   ドジャース7―5パドレス ( 2024年10月5日    ロサンゼルス )】 ドジャースの大谷翔平投手(30)が5日(日本時間6日)、パドレスとの地区シリーズ第1戦に「1番・DH」で先発出場。メジャー7年目で初となるポストシーズンの第2打席でPS初安打となる本塁打を放った。日本選手がポストシーズンで本塁打を放つのは2012年イチロー(ヤンキース)以来12年ぶり7人目。初出場で本塁打を放つのは初の快挙となった。第3打席でも逆転を呼び込む中前打を放ち、5打数2安打とマルチ安打の活躍でチームの逆転勝利での先勝に貢献した。大谷と同じくポストシーズン初出場となった先発の山本由伸投手(26)は3回5安打5失点だった。
 試合後、会見に臨んだ大谷は、本塁打を放った際に雄叫びを上げた時の心境を問われると「こういう試合で、なかなか打つのが難しい、素晴らしいピッチャーから打てたのはうれしかったです。自分が思っていたよりギリギリのホームランだった(笑い)もうちょっとで(フェンスオーバーにならず)危なかった」と笑い交じりに振り返った。

 初回は左飛に倒れたが、2回に大谷がバットで魅せた。0―3の2回2死一、二塁で迎えた第2打席。右腕シースに対し、2ボールから3球目を打ち損じて左膝に直撃した。一時悶絶する場面もあったが、大谷が集中してバットを振った。高めに浮いた速球を完璧に捉えると、打球速度111.8マイル(約179.9キロ)の打球は右翼方向へ25度の角度で打ち上がり、372フィート(約113.3メートル)地点で弾んだ。打った瞬間に大谷は雄叫びを上げ、何度も雄たけびを上げながらダイヤモンドを一周。場内は大熱狂となった。先発した山本由伸が初回に3失点する苦しい立ち上がりだったが、大谷が強力援護した。

 山本は3回5失点で無念のKO。それでも大谷がバットで攻撃をけん引した。第3打席は3―5の1死一、二塁の場面。ここでパドレスベンチは先発右腕シースから2番手左腕モレホンに継投。2球目に胸元の速球を見せられたりしたが、フルカウントから内角高めのシンカーに詰まらされてバットが折れながらも中前に落として好機を広げた。さらに次打者ベッツの打席で暴投が出て1点差に迫った。ベッツが申告敬遠で歩くと、2死後にT・ヘルナンデスが3番手右腕エストラダから中前適時打を放って2点を加えて一気に逆転した。

 7―5の9回は6番手右腕トライネンが2死一、二塁と一発が出れば逆転の場面で初回に2ランを放っているマチャドを迎えたが、最後は外角のスライダーで空振り三振に打ち取った。

 大谷らドジャースナインの活躍に5万2308人の観衆で完売となったドジャースタジアムのファンは大熱狂。ネット裏では白いバケットハットをかぶった俳優ブラッド・ピットの姿も。スタジアムのビジョンでブラピが映し出されると、スタンドはより一層盛り上がりを見せた。ブラピも無料配布された青いタオルをぶん回し、ドジャースに声援を送っていた。

 レギュラーシーズンでは今季54本塁打、130打点、59盗塁と圧倒的な攻撃力でチームをけん引したリードオフマン。前回ドジャースが制した2020年のワールドシリーズは、トレーニング施設があるシアトルでテレビ観戦。2018年の右肘、2019年の左膝に続き、昨年は右肘を手術したため、病室でPSを観戦したこともあり「悔しい思いが強い」と振り返る。その憧れていた舞台で大谷が躍動した。

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