河合優実が明かす 飛躍支える「ノート」の存在 お茶の間に発見され新境地…奥深すぎる「素の自分」

2024年04月10日 06:01

芸能

河合優実が明かす 飛躍支える「ノート」の存在 お茶の間に発見され新境地…奥深すぎる「素の自分」
河合優実(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【河合優実インタビュー 】 今、最も話題の女優・河合優実(23)。3月末に最終回を迎えたTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」では昭和のヤンキー・純子を好演し、知名度を一気に高めた。今月スタートしたテレビ東京ドラマ「RoOT/ルート」(火曜深夜0・30)で、地上波ドラマ初主演。お茶の間の心をとらえる、高い演技力を支える秘密に迫った。(中村 綾佳)
 「チョメチョメ」「ニャンニャン」「マブい」…。現代では死語となった昭和の言葉の数々が登場した「ふてほど」。撮影中、河合はノートにきれいな文字で言葉を書き込んでいった。

 「19歳でデビューした時から書いて、日々の考えをまとめています。シーンのことや普段思ったこと、映画など見た作品の感想を、気ままに書いています」

 2019年のデビューから5年間で出演した映画は20本以上。実は「ふてほど」以前から「若き演技派」として、映画やドラマ業界ではその名が知られ、数々の賞を受賞している。その表現の源となっているのがノートだ。

 「普段は脚本を読んで感じたことだったり、こういうテーマを持って臨むみたいなことを書くことが多いんですけど、『ふてほど』はとにかく分からないワードを書き出してしました(笑い)。それを調べてチェックして…というふうに使っていました」

 地上波連続ドラマ初レギュラーだった「ふてほど」では、昭和のスケバン・純子に完全変ぼうし、お茶の間の心をつかんで「令和の山口百恵」と絶賛された。2000年(平12)生まれとあって、主演の阿部サダヲが発していた「不適切用語」は外国語のように聞こえたが、何度もページをめくり、言葉を体にも染みこませ、説得力のある演技を繰り出した。

 インタビューで向き合う河合は質問を冷静に考え、丁寧に答えていく。ストレートに感情を表現し、時にはたんかを切る純子とは真逆の印象だ。

 「素の自分は『RoOT/ルート』の(主人公の)玲奈の方が近いですね。実年齢も近いし、しゃべり方や声の出し方も、自分の素からほとんど足し引きをしていないような状態で演じていた気がします」と自己分析する。

 「RoOT/ルート」は青年コミック誌「ビッグコミックスペリオール」(小学館)のデジタル漫画レーベル「ダルパナ」で連載中の「RoOT/ルート オブ オッドタクシー」で描かれる、若手探偵コンビの奮闘劇をもとにしたドラマオリジナル作。演じるのはクールな19歳の探偵・玲奈だ。

 ゆっくりと静かに語る目の前の姿に、冷静沈着な素顔を想像してうなずいると、河合は突然「でも、家の中では純子かもしれないです」と無邪気にニヤリ。一変した表情に、女優・河合優実の底知れぬ奥深さを感じた。

 「ふてほど」の反響は素直にうれしく受け止めていた。「私が出演した作品が話題になったり、自分に注目してもらえたりすることで、その後の作品がより多くの人に伝わり、見てもらえる可能性が広がる。初めて“家族で楽しみに見てるよ”という声が届きました」

 今最も注目の女優として、6月には、主演映画「あんのこと」、声優初挑戦でメインキャラクターを演じたアニメ映画「ルックバック」の公開が控える。この現場にもノートを持参した。「お仕事を始めてからノートは切らさないです。6~7冊くらいになるかもしれません」

 増えていくノートの分だけ、女優としての厚みも増していく。

 ○…「RoOT/ルート」は、河合と俳優・坂東龍汰(26)による「ニコイチ若手探偵バディ」が事件に迫る奮闘劇。愛嬌ゼロの先輩探偵・玲奈を河合が、凶運のポジティブ新人・佐藤を坂東が演じる。実は、河合と坂東は同じ芸能事務所「鈍牛倶楽部」所属。気の置けない先輩とのW主演とあり、「リラックスして撮影に臨むことができました」とはにかんだ。「私生活の“バディ”は?」の質問には、ためらうことなく「ノート」と答えた。

 ◇河合 優実(かわい・ゆうみ)2000年(平12)12月19日生まれ、東京都出身の23歳。19年に映画「よどみなく、やまない」でデビュー。2021年の映画「由宇子の天秤」「サマーフィルムにのって」の演技が評価され、「第43回ヨコハマ映画祭」「第95回キネマ旬報ベスト・テン」「第64回ブルーリボン賞」と数多くの新人賞を受賞した。特技はダンス、歌、絵。1㍍66。血液型A。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年04月10日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム