「光る君へ」定子役の高畑充希「愛一本勝負」の一条天皇に「後半は真綿で首を絞められる苦しさ」表情も変化
2024年07月21日 20:45
芸能
NHK大河ドラマ「光る君へ」（日曜後8:00）は21日、第28話「一帝二后」が放送され、女優の高畑充希（32）演じる藤原定子が最期を迎えた。一条天皇（塩野瑛久）に一途に愛された生涯だった。高畑は、一条天皇への愛と勢力争いの狭間で葛藤した定子の思いを語った。
＜※以下、ネタバレ有＞
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛～僕を忘れる君と」などを生んだ“ラブストーリーの名手”大石氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高由里子は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。
藤原道隆（井浦新）の娘の定子は、第13話「進むべき道」（3月31日放送）で、元服してわずか20日後の一条天皇（柊木陽太）に入内する。この場面で、定子は15歳で、一条天皇は11歳。高畑は実年齢より17歳も下の役柄を可憐に茶目っ気たっぷりに演じた。夫役の子役の柊木との20歳の年の差について「さすがに…と思いました」と苦笑い。「これも大河ドラマの醍醐味だと思います。同世代に見えないことは自分でも分かっていたので、若づくりしなくちゃという感覚ではなく、気持ちの面でまっさらか複雑かというところで変化を考えながら進んでいった」と振り返った。
成長後の一条天皇を演じた塩野とは、2014年のフジテレビ「あすなろ三三七拍子」以来の共演。ききょう役のファーストサマーウイカ同様に、塩野が定子への愛を真っすぐに伝えてくれたことが、自身の演技につながったという。「塩野さんは、“定子さん好きです”と、言葉で表現してくださった。それにとても救われもした。めちゃくちゃ愛される役は、“自分で大丈夫なのかな”とどこかでずっと不安なので、2人に推してもらえたことが不安要素を減らしてくれた」と感謝した。続けて、「顔が彫刻みたいにきれいだから、同じ画面に並びたくないと毎日思っていました」と明かし、笑いを誘った。
2人の絵画のように美しいラブシーンは多くの視聴者をうっとりさせた。しかし、父・道隆の死や兄・伊周（三浦翔平）と弟・隆家（竜星涼）の「長徳の変」によって、2人の環境は一変。一条天皇は定子が出家した後も純愛を貫くが、周囲から批判を浴び、一条天皇に抱かれる定子の表情には喜びが消えていった。
高畑は「この人に見放されたら、自分と子供は行く場所がなくて終わってしまう。ただ好きなだけではなく、保身的な意味が加わってしまう。それに対して、一条天皇は愛一本勝負できてくれる。相手に対する愛情が減ったわけではないけど、後半は混沌とした感情と真綿で首を絞められる苦しさがあった」と、定子の胸中を打ち明けた。
また、「政治的な考えを持ち始めるのが一番難しかった」と告白した。定子は第17話「うつろい」（4月28日放送）では、兄の伊周（三浦翔平）に内覧の職に就くように助言する“策士”としての一面が描かれた。「長徳の変」の後は、一条天皇に兄と弟の罰を軽くするように嘆願する。
「自分の家族を守らないといけない立場なので、自分の兄や父が悪い方にいかないように力を使いたいというのは定子の中で芯が通っていること。だけど、そこに夢中になると一条天皇への愛が嘘に見えてしまう。そのシーソーが難しかった。一条天皇との愛も嘘じゃない。お互い本当に愛していたというふうにしたかった。監督に“今あざとすぎなかったですか？”と確認した。そのあたりは針の穴に糸を通すようで、自分の中では鬼門でした」。一条天皇への真っすぐな愛と中関白の娘としての責任。両面を併せ持つ女性を繊細に表現した。
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛～僕を忘れる君と」などを生んだ“ラブストーリーの名手”大石氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高由里子は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。
藤原道隆（井浦新）の娘の定子は、第13話「進むべき道」（3月31日放送）で、元服してわずか20日後の一条天皇（柊木陽太）に入内する。この場面で、定子は15歳で、一条天皇は11歳。高畑は実年齢より17歳も下の役柄を可憐に茶目っ気たっぷりに演じた。夫役の子役の柊木との20歳の年の差について「さすがに…と思いました」と苦笑い。「これも大河ドラマの醍醐味だと思います。同世代に見えないことは自分でも分かっていたので、若づくりしなくちゃという感覚ではなく、気持ちの面でまっさらか複雑かというところで変化を考えながら進んでいった」と振り返った。
成長後の一条天皇を演じた塩野とは、2014年のフジテレビ「あすなろ三三七拍子」以来の共演。ききょう役のファーストサマーウイカ同様に、塩野が定子への愛を真っすぐに伝えてくれたことが、自身の演技につながったという。「塩野さんは、“定子さん好きです”と、言葉で表現してくださった。それにとても救われもした。めちゃくちゃ愛される役は、“自分で大丈夫なのかな”とどこかでずっと不安なので、2人に推してもらえたことが不安要素を減らしてくれた」と感謝した。続けて、「顔が彫刻みたいにきれいだから、同じ画面に並びたくないと毎日思っていました」と明かし、笑いを誘った。
2人の絵画のように美しいラブシーンは多くの視聴者をうっとりさせた。しかし、父・道隆の死や兄・伊周（三浦翔平）と弟・隆家（竜星涼）の「長徳の変」によって、2人の環境は一変。一条天皇は定子が出家した後も純愛を貫くが、周囲から批判を浴び、一条天皇に抱かれる定子の表情には喜びが消えていった。
高畑は「この人に見放されたら、自分と子供は行く場所がなくて終わってしまう。ただ好きなだけではなく、保身的な意味が加わってしまう。それに対して、一条天皇は愛一本勝負できてくれる。相手に対する愛情が減ったわけではないけど、後半は混沌とした感情と真綿で首を絞められる苦しさがあった」と、定子の胸中を打ち明けた。
また、「政治的な考えを持ち始めるのが一番難しかった」と告白した。定子は第17話「うつろい」（4月28日放送）では、兄の伊周（三浦翔平）に内覧の職に就くように助言する“策士”としての一面が描かれた。「長徳の変」の後は、一条天皇に兄と弟の罰を軽くするように嘆願する。
「自分の家族を守らないといけない立場なので、自分の兄や父が悪い方にいかないように力を使いたいというのは定子の中で芯が通っていること。だけど、そこに夢中になると一条天皇への愛が嘘に見えてしまう。そのシーソーが難しかった。一条天皇との愛も嘘じゃない。お互い本当に愛していたというふうにしたかった。監督に“今あざとすぎなかったですか？”と確認した。そのあたりは針の穴に糸を通すようで、自分の中では鬼門でした」。一条天皇への真っすぐな愛と中関白の娘としての責任。両面を併せ持つ女性を繊細に表現した。
