カヌー・ハネタク 2大会連続メダルならず、決勝10位で「一区切り」

2021年07月27日 05:30

カヌー/カヤック

カヌー・ハネタク 2大会連続メダルならず、決勝10位で「一区切り」
カヌー スラローム男子カナディアンシングル決勝で歯を食いしばってラストスパートを見せる羽根田卓也(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【東京五輪第4日 カヌー スラローム男子カナディアンシングル決勝 ( 2021年7月26日    海の森水上競技場 )】 男子カナディアンシングル決勝で前回銅メダルの羽根田卓也(34=ミキハウス)は109・30点の10位で2大会連続のメダルはならなかった。準決勝10位でかろうじて進出した決勝。ぎりぎりを攻めて勝負に出たが、5年前に立った表彰台は遠かった。
 「自分なりにこの日に懸けて人生を過ごしてきた。悔しいとか、うれしいとか、一つの感情ではなく、一生懸命やってきた自分の人生と挑戦が、今日で一区切りしていろいろな思いがまざっている」

 06年から強豪国スロバキアに住んで腕を磨き、現地の難関大学・大学院を修了した。その拠点を19年末に引き揚げたのは、五輪会場用にできた日本初の本格コースで練習を積むためだった。心には「リオの銅を下回ることは許されない。求められる結果は1面級」の強い決意があった。

 ところが、都の使用制限が厳しかった上にコロナにより、20年4月から3カ月間は全く使用できなかった。ユニットバスに水を張ってパドルをこいだ。都内の「公園の池」に行き、100円を払って艇に乗る、涙ぐましい努力を重ねた。

 この数カ月はコースで乗り込んだものの、大会前に突然、国際連盟によってコースレイアウトを変更された。地の利が消えた。リオ後、テレビや雑誌に積極的に出た。カヌーを世に広げるために全てをささげてきたが、コロナに翻弄(ほんろう)され、4度目の五輪は幕を閉じた。

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