ソフト金メダル! レジェンド・上野が先発&胴上げ投手で“13年越し”の五輪連覇!

2021年07月27日 22:03

ソフトボール

ソフト金メダル! レジェンド・上野が先発&胴上げ投手で“13年越し”の五輪連覇!
<東京五輪・ソフトボール 日本・米国>米国相手に力投する上野(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【東京五輪第5日 ソフトボール決勝戦   日本2-0米国 ( 2021年7月27日    横浜スタジアム )】 日本が再び頂点に立った。2008年の北京五輪決勝の再現となった決勝の米国戦が横浜スタジアムで行われ、2─0で勝利して金メダルを獲得した。上野由岐子投手(39)が先発して6回途中まで無失点に抑え、再び7回にリエントリーでマウンドに上がると、米国打線を無失点に封じた。マウンドの中央で日本ソフトボール界のレジェンドが再び伝説を作った。
 4723日の時を経ても、上野由岐子は上野由岐子だった。

 先発として、6回途中まで2安打無失点。だが、これで終わりではなかった。6回、2番手の後藤にマウンドを譲った後も、上野はブルペンで調整登板。そして…。

 7回が始まると、上野は、マウンドにゆっくりと向かった。

 ソフトボールには、「リエントリー」というルールがあり、先発出場した選手も、いったん試合から退いても、一度に限り再出場することが認められる。

 そして7回、上野が米国打線を抑えて、金メダルが決定した。

 上野といえば、代名詞となっているのが「魂の413球」。2008年北京五輪で、8月20日の準決勝の米国戦と決勝進出決定戦のオーストラリア戦に連投。さらに、翌21日の決勝戦の米国戦も完投し、2日間3試合で413球を投げ、日本を悲願の金メダルへ導いた。

 あれから、4723日ぶり。またも上野が米国の前に仁王立ちした。

 金メダルを取った08年北京五輪の後は、苦難の連続だった。14年に痛めた左膝は、階段さえも苦痛に感じた。一時は「治らなければ引退」と覚悟した。

 19年4月にはリーグ戦で打球を受けて顎を骨折。緊急手術を受け、流動食生活を強いられた。復帰まで3カ月を要した。体重は5キロも減った。状態を元に戻すのは簡単ではなかったが、「あのケガで東京五輪へ、本気で取り組まないといけないと気付かされた」と、逆境をバネにして、再び体を鍛え直した。

 22日に39歳の誕生日を迎えた。「年齢をリアルに感じた」と前回五輪と比べて、連投や長いイニングは難しくなった。それでも、1次リーグの3試合で、16回2/3を投げて21奪三振。カナダ戦は金属バットをへし折るなど、球威は健在だ。

 13年ぶりの五輪競技復活。横浜で、またも上野由岐子が仁王立ちした。優勝決定後は、宇津木監督をみんなで胴上げし、指揮官が3度、宙に舞った。感動的な優勝シーンだった。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2021年07月27日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム