スノボの採点問題がビッグエアにも飛び火 リプレー・チェックなしの判断に選手から批判続出

2022年02月15日 09:00

五輪

スノボの採点問題がビッグエアにも飛び火 リプレー・チェックなしの判断に選手から批判続出
ビッグエアの予選に出場した米国のジェラード(AP) Photo By AP
 14日に実施された北京五輪のスノーボード男子ビッグエアの予選を3位で通過した米国のレッドモンド・ジェラード(21)が、採点を行った審判団を痛烈に批判。「今まで自分にふりかかるとは思っていなかったが突然、その問題に直面することになった。心が折れて失望した。いったん採点されてしまうと変えることはできないんだ」と不満をぶちまけた。
 AP通信が報じているもので、同選手が問題にしたのは予選1回目の試技。同じスイッチバックサイドの1620を成功させたカナダのマーク・マクモリス(28)よりも6点低い75・50と採点されたためで、「このような状況は何人かの人生を変えてしまう」と語っている。

 スノーボード競技では11日のハーフパイプ男子決勝2回目で、平野歩夢(23)が難度の高い試技を成功させながら予想外に低い採点となって論議を呼んだばかり。ただし選手の不満と疑問は7日のスロープスタイル男子決勝から沸き起こっており、優勝したカナダのマックス・パロット(27)は1回目の試技でグラブを認められたにもかかわらず、テレビ放送のリプレーでは膝を握っていただけでボードには触っていなかった。

 パロット自身もそのミスを認めており、この種目にも出場して3位となっていたマクモリスは自分が金メダルを獲得していたとアピールしていた。

 ジェラードはその“採点ミス”がビッグエアでも起こったと主張。AP通信によればスロープスタイル、ハーフパイプ、ビッグエアの審判団は同じで、その審判委員長はスノボ専門サイトの「ホワイトラインズ」に対して「私たちはリプレーや違うアングルの映像で確認するための機器を与えられていない」と語っており、4年に一度の大舞台を取り仕切っている審判たちが、世界中の視聴者やネットユーザーが目にしているリプレーを見ないままに採点を行っている実情を明らかにした。

 五輪でスノーボード競技を管轄しているのは国際スキー連盟(FIS)だが、マクモリスは「FISはスノーボードには無関心だ」と批判。「審判にはリプレーで検証できる機材を与え、正しい判断ができるようにしっかり訓練してほしい」と切実に訴えている。

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