村主章枝さん ワリエワの五輪出場を憂慮「最優先は健康、命。ドーピングで命を落としている人もいる」

2022年02月15日 15:45

フィギュアスケート

村主章枝さん ワリエワの五輪出場を憂慮「最優先は健康、命。ドーピングで命を落としている人もいる」
村主章枝さん Photo By スポニチ
 フィギュアスケートのトリノ五輪日本代表・村主章枝さん(41)が15日、自身のツイッターを更新。昨年12月のドーピング違反が判明したフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(15、ロシア・オリンピック委員会=ROC)の北京五輪個人戦出場が認められた件について「ドーピングで命を落としている人もいます」と警鐘を鳴らした。
 ワリエワについては14日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が暫定資格停止処分の解除を不服とする国際オリンピック委員会(IOC)などからの提訴を却下。要保護者である16歳未満など「例外的な状況」が考慮され、15日の女子SPに出場することが可能となった。

 村主さんは「15歳の選手の守られるべき最優先は、健康、命であると思います。12月の検体で陽性ならば、薬物が体内にあったわけで、その子をオリンピックのような付加が高い大会に出場させて、仮に命を落としたら取り返しがつかない事になる。ドーピングで命を落としている人もいます」とワリエワの健康面を考慮し、五輪出場に否定的な見解をつづる。

 そして「昔、ロシアに約2年半住んで練習していました。今は、豊かになりましたが、それでも貧富の差はあり、練習着を買えない子もいた。一人の選手の活躍に親戚一同、チーム全体の人生がかかっているといった状況は、日本では想像できない」とロシアの現実に触れ、「でも、選手は機械ではない。身体は、壊れたら元に戻らない」と15歳の身体に与えるダメージを心配した。

 CASの裁定は五輪出場の可否のみで、昨年12月のドーピング違反を否定したわけではない。今後の処分も考慮し、個人戦でワリエワがメダルの対象となった場合も表彰式は実施せず、SPでフリー進出可能な24位以内に入れば、25位の選手もフリーに進めるとした。金メダル有力候補のワリエワはSPに26番滑走で出場する。

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