「福岡サンズ」QB西山 下克上へラッシュ!大学時代に続き日本一へ 9月開幕社会人アメフトX1スーパー
2022年08月31日 07:00
アメフト
「下馬評としては(X1スーパーで)一番弱いとされている。でも、これ以上環境として面白いことはない」
名門の立命大では並外れたパス能力で2年生からエースQBという逸材。高校も強豪の立命館宇治。常に目標とされていた西山。今は違う。最高峰リーグで下克上を目指す立場だ。失うものがないチャレンジに燃えている。
18年に卒業したときは「競技を続けるつもりは全然なかった」と企業に就職。勤務先となったのは福岡。福岡サンズの吉野至代表に勧誘されたが固辞し、楽しめる趣味を探した。しかし、「結局、1年間探して見つかりませんでした」と笑う。そんなときに福岡サンズにいた立命大の先輩QBが負傷し代役を頼まれた。1年のブランクはあったが「趣味も見つからないし、まだ体も動くだろう」という「少し軽めな気持ちで」チームに入った。
同世代の選手が多く、すぐに打ち解けた。平日はしっかり仕事をして、週末に練習に打ち込む社会人チームの姿勢も気に入った。勝利以前に、まずプレーを楽しむ「イケイケな感じ」も、学生時代とは違う感覚で新鮮だった。加入当時は弱小だったチームは、吉野代表が継続的に有力選手を勧誘したこともあって、あれよあれよという間に九州初のX1スーパー昇格を果たし、日本一へ挑戦する権利を得た。U―19日本代表経験もある西山にとって、ふさわしい舞台であり、対戦相手に誰がいようが臆することもない。
チームスローガンは突進を意味する「ラッシュ」に決まった。「ただ当たって砕けろではなく、一戦一戦本気で勝ちにいきたい。その積み重ねとして日本一という結果がついてくると思っている。個人でもパス獲得距離で1位を狙えなかったら勝っていけない」。西山の出来が勝敗に直結することは、自身が一番知っている。
初戦は9月11日、オービック戦。西山が「全員が日本代表級」と認める過去8回の日本一を誇る強豪だ。「どこかで“おっ!”と言わせるビッグプレーをしたい」と、“番狂わせ”を思い描いて練習を積む。(水口 隆博)
◇西山 雄斗(にしやま・ゆうと) 1995年(平7)7月8日生まれ、京都府宇治市出身の27歳。アメリカンフットボールが題材の漫画「アイシールド21」を読んで立命館宇治中で競技を始める。立命館宇治高では3年時に全国準優勝。立命大では2年時にエースQBとして早大を破り学生日本一。4年時は関西リーグで優勝しMVPに選出も、西日本学生代表決定戦で関学大に敗れた。19年に福岡サンズ入団。元U―19日本代表。1メートル78、78キロ。右投げ。
▽X1スーパー 社会人アメリカンフットボールの日本最高峰リーグ。今季は12チームがA、Bの2ブロックに分かれてリーグ戦を行う。各ブロックの上位4チームが、日本一を決めるライスボウルトーナメントに出場する。
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