元関脇・魁聖「相撲は自分の全てでした」引退会見に元大関・魁皇の浅香山親方がサプライズ登場

2022年08月31日 16:41

相撲

元関脇・魁聖「相撲は自分の全てでした」引退会見に元大関・魁皇の浅香山親方がサプライズ登場
引退会見を行った元関脇・魁聖の友綱親方(左)とサプライズ登場した浅香山親方(元大関・魁皇)=撮影・前川 晋作 Photo By スポニチ
 大相撲の元関脇・魁聖(35=大島部屋)が31日、東京・両国国技館で引退会見を行った。秋場所の番付が発表された29日に現役引退、友綱襲名が発表されていた。
 東十両11枚目だった名古屋場所で5勝10敗と負け越し、秋場所の番付は東幕下筆頭。新十両から12年間守ってきた関取の座を明け渡すこととなり、引退を決断した。「16年間あっという間ですね。楽しい相撲人生でした。相撲は自分の全てでした」と清々しい表情で振り返った。思い出の一番は18年名古屋場所10日目の高安(当時大関)戦。「お客さんの雰囲気とか全然違った」と結びの一番で初めて勝った時の喜びを懐古した。

 新入幕だった11年技量審査場所でいきなり敢闘賞を受賞し、16年には関脇まで番付を上げたが、膝などのケガに苦しんだ。支えになったのはファンの存在。「応援してくれる人がいるから頑張れる。ファンがいないと自分だけで相撲取るのは難しい」。ファンを大切にする魁聖らしい言葉だった。

 今後は親方として後進の指導に当たる。「相撲だけじゃなく生活とかいろいろ伝えていきたい」と、自身が学んだことを継承していく。親方としての抱負を問われると「稽古で厳しく…」と答え、同席した師匠の大島親方(元関脇・旭天鵬)に「今、宣言したな」と厳しい指導を期待されて苦笑いした。

 会見の最後には、付け人を務めたこともある兄弟子の浅香山親方(元大関・魁皇)が花束を持ってサプライズ登場した。新入幕の場所では自身が幕尻で魁皇が大関。土俵入りで隣り合わせに並んだことが思い出に残っているという。花束を受け取り、満面の笑みで記念写真に収まった。


 ◇魁聖 一郎(かいせい・いちろう)本名=菅野リカルド。1986年(昭61)12月18日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身の35歳。日系ブラジル人3世として生まれ、14年に日本国籍を取得。16歳で相撲を始め、06年に来日、友綱部屋(当時)に入門。同年秋場所で初土俵。10年名古屋場所で新十両。11年技量審査場所、新入幕で10勝を挙げ敢闘賞。14年11月に日本国籍を取得。16年夏場所で新小結。16年名古屋場所で新関脇。三役在位4場所。幕内在位60場所。幕内成績406勝457敗37休。通算成績590勝592敗37休。1メートル93、197キロ。得意は右四つ、寄り。血液型O。

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