元幕内・矢後が2勝目「よくなった実感はない」古傷の右膝に不安も関取復帰目指す苦闘の日々

2023年05月18日 15:00

相撲

元幕内・矢後が2勝目「よくなった実感はない」古傷の右膝に不安も関取復帰目指す苦闘の日々
<大相撲夏場所5日目>深井(左)を突き落としで破る矢後(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所5日目 ( 2023年5月18日    東京・両国国技館 )】 幕内経験者の幕下・矢後(28=押尾川部屋)が深井(25=高砂部屋)を下して2勝1敗とした。押し合いから土俵際まで攻め込まれたが、突き返してから左へ回り込んで突き落とし。「引いちゃってダメかと思ったけど、立ち合い良い当たりができたのでその分余裕があった」と振り返った。
 この2人は7年前の全日本選手権決勝で対戦した間柄。当時中大4年の矢後が東洋大1年の深井を下してアマチュア横綱に輝いた。その後17年夏場所で幕下15枚目格付け出しデビューし、所要2場所で新十両昇進、19年初場所では幕内へと駆け上がった。しかし、両膝のケガの影響で20年以降は十両下位と幕下上位の往復が続く日々。今場所の番付は西幕下17枚目で、デビュー場所よりも低い“自己最低位”を更新してしまった。

 古傷の右膝は「あまり力が入らない」という。計4度目となる右膝半月板のクリーニング手術を今年初場所後に受けたが「あまりよくなった実感はない」と必死にもがいている状況だ。それでも気持ちは前向きで、もう一度関取に返り咲きたい思いは強い。

 昨年2月に尾車部屋が閉鎖して押尾川部屋に移籍し、稽古の環境は変わった。昨年夏場所で中大の後輩・風賢央(23)が入門するなど「どんどん若い子も入ってきて良い雰囲気でやれている」という。白星先行とし、今場所の目標を問われると「全部勝つ」と力強く答えた。もう一度関取、そして幕内へ、元アマチュア横綱がここから這い上がっていく。

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