メキシコの競泳選手が強化費支給を絶たれて苦境 水着の販売やサブスク系SNSで資金を調達

2023年06月15日 08:41

水泳

メキシコの競泳選手が強化費支給を絶たれて苦境 水着の販売やサブスク系SNSで資金を調達
サブスク型SNSで資金を調達しているメキシコ・シンクロ高飛び込み代表のディエゴ・バイエサ(AP) Photo By AP
 「I’m not wearing Pa~nts!」―。7月に福岡で開催される競泳の世界選手権出場を目指しているメキシコ競泳チームの選手たちが、同国の体育協会から強化費を得ることができないために、身につけている唯一のウエアでもある水着やタオルなどをSNSで販売して資金を調達していることが明らかになった。
 AP通信が報じているもので、原因はメキシコ体育協会が1月から選手への協会費支払いを停止し、水泳連盟の会長が国際水連から資格停止処分を科せられているため。女子アーティスティック・スイミング(シンクロナイズド・スイミング)のジェシカ・ソブリーノ(29)は「チームの全員、お金が必要です。水着はその資金源。でもまだ両親からお金をもらっている状況。五輪に出場するにはまだやることがたくさんあります」と苦境に陥っている状況を説明している。

 アーティスティック・スイミングの選手たちは裁判で勝訴したために一時金の受け取りが認めてられたが、飛び込みの選手たちは別の方法で資金調達の方法を模索中。東京五輪の男子シンクロ高飛び込みで4位となったメキシコのディエゴ・バイエサ(28)はサブスク型SNSの「OnlyFans」を利用しており、月額15ドル(約2100円)で自身の写真(136点)や動画(26点)といったコンテンツを提供している。AP通信の取材に答えたバイエサは「効果的な内容で評価されている。この状態が続くとうれしい」とコメント。12日時点で1万4000人以上の購読者(賛同者?)が存在している。

 バイエサとコンビを組んでいるケビン・ベルリン(22)は親族とともに「オリンピアダ・カフェ」というコーヒー・ブランドを立ち上げて資金を確保。一方、国際水連はメキシコの競泳選手に対し、全員ではないものの福岡への渡航費を支給する姿勢を示している。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年06月15日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム