日本代表、イタリアに完敗 不安払拭できず…堀川隆延氏 バックスリー連携強化を

2023年08月28日 04:40

ラグビー

日本代表、イタリアに完敗 不安払拭できず…堀川隆延氏 バックスリー連携強化を
イタリア代表と対戦した日本代表(ロイター)
 W杯フランス大会前最後の実戦に臨んだ世界ランキング14位の日本は、同13位のイタリアに21―42のダブルスコアで敗れた。これで7、8月の実戦は通算1勝5敗。W杯初戦のチリ戦まで、残り13日。チームが掲げる目標の優勝、その大前提となる2大会連続の8強入りに不安が高まる中、本番でもスポニチ本紙で評論を務める堀川隆延氏(50=静岡ブルーレヴズ・アシスタントコーチ)が上昇気流に乗るための“緊急提言”をした。
 最後の2トライはいただけないが、試合内容が良くない中で、残り3分まで7点差でゲームを進めたのは、よく粘った方だろう。アタック面ではボールを保持して相手を崩せるようになっているが、まだ遂行力が足りない。また前半最初の5分だけ見れば、攻撃の意図が分からなかった。

 ただ改善は難しくない。何となくプレーしているところを明確にすることで、ジャパンのスタイルを出せる。また中盤の攻防において、勢いのない状態でフェーズを重ねすぎてターンオーバーされるシーンもあった。チリ戦に向けてはランとキックのバランスを整理し、エリアを確実に取ることでチャンスを広げることができる。

 ディフェンス面ではラインスピードとキックチェースには改善の余地があり、もっと鋭くプレッシャーをかけたい。心配な点は、常にバックスペースが生まれていること。バックスリーは今回の3人で4度目の先発だが、連係不足が目立つ。システムよりも選手の問題と感じるからこそ、3人でもっとコミュニケーションを高めないといけない。
 ロックにケガ人が多く、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)がメンバー選考に悩んでいることは容易に想像できる。個人的には80分間のゲームコントロールを考えればハーフ団は流―李ではなく、斎藤―松田の先発がベターと考える。また堀江も後半から勢いを生む選手なのでベンチに置いておきたい。

 そのためにも鍵を握るのが、坂手の復調だろう。昨年は主将を任されていただけに、現在の立ち位置や、どう振る舞えばいいのかを悩んでいる。そこをクリアにしてプレーに集中できれば、チームにとっても大きい。

 姫野、流の正副主将が決まって日が浅いだけに、今後は坂手、リーチ、松島といったリーダー陣やW杯経験者がどうサポートするかが重要になる。チームが一つになれば化ける可能性はある。

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