【魚肉ソーセージ】は健康に悪い?食べてはいけない?添加物が危険という噂も[管理栄養士監修]

2023年11月08日 09:00

【魚肉ソーセージ】は健康に悪い?食べてはいけない?添加物が危険という噂も[管理栄養士監修]
手軽に美味しく食べられることから人気の魚肉ソーセージは「健康に悪い」という噂が。これって本当なのでしょうか? 魚肉ソーセージは本当に健康に悪いのか、管理栄養士さんに聞いてみました。 「添加物は危険?」「1日何個まで?」な […]

手軽に美味しく食べられることから人気の魚肉ソーセージは「健康に悪い」という噂が。これって本当なのでしょうか? 魚肉ソーセージは本当に健康に悪いのか、管理栄養士さんに聞いてみました。

「添加物は危険?」「1日何個まで?」などといった疑問にもお答えしていきます。

▼ 目次

魚肉ソーセージは健康に悪い?添加物は危険?
魚肉ソーセージは食べてはいけないの?
「健康にいい」という声も!
1日何個まで食べていい?
生で食べられる?
体に安心な魚肉ソーセージの選び方

魚肉ソーセージは健康に悪い? 添加物は危険?

魚肉ソーセージは健康に悪い? 添加物は危険?

添加物や塩分を含んでいる魚肉ソーセージの場合、食べ過ぎると健康被害(発ガン性や死亡リスクを上げるなど)が発生する可能性があるため「健康に悪い」と言われています。

しかし、1日2本以上を毎日食べるなど過剰摂取しなければ、大きな健康被害につながるとは考えにくいです。

魚肉ソーセージの添加物は危険? どんな添加物が含まれてる?

魚肉ソーセージには、

  • リン酸ナトリウム
  • 亜硝酸ナトリウム
  • 着色料

などの添加物が含まれていることが多いです。

リン酸ナトリウム 保水性、結着性の向上、食感を良くするなどの働きが期待できる。健康な方が過剰摂取しても、尿と一緒に排泄されます。

長期的に過剰摂取すると、腎臓に大きな負担がかかるため要注意です。
亜硝酸ナトリウム 加工食品の発色を良く見せるために使用されます。

亜硝酸ナトリウムは、アミンという物質に反応する性質があります。アミンに反応すると発がん性物質に変化する場合があると考えられています。

さらに、腸内で発がん性物質とタンパク質が結合すると、悪玉菌の作用により、大腸がんを誘発する恐れがあるアミンに変化するケースもあります。

ただし、日本の添加物の基準であれば、そこまで心配する必要はありません。
着色料 色を付ける際に使用されます。よく使われている着色料としては、赤色102号、赤色106号が挙げられます。

ラットの研究で、発ガン性やアレルギー、甲状腺異常、肝臓異常などがあるとの懸念がされています。

ただし、過剰摂取しなければ問題ありません。

添加物自体には、発ガン性やアレルギー発症などの懸念があります。しかし、日本で製造・販売されている添加物入りの食品の適量摂取であれば危険性はないと言えます。添加物の使用量などは食品衛生法によって厳密に管理されているためです。

そもそも、添加物は悪者になりがちですが、栄養成分の保持・味や香りの向上など、メリットがあるからこそ使用されています。根拠のない情報に惑わされることなく、正確な知識を身に付けましょう。

魚肉ソーセージは食べてはいけないの?

魚肉ソーセージは食べてはいけないの?

「魚肉ソーセージを食べてはいけない」という噂は、間違いだと言えます。食べたからといって必ず健康被害があらわれるものではありません。

このような極端な噂は、「添加物や塩分は健康に悪い」というイメージが出回ったからではないかと考えられます。確かに、過剰摂取は健康被害を起こす要因になりますが、適量の摂取であれば気にする必要はないでしょう。

添加物がどうしても心配な方は、合成色素ではなく、植物系色素(クチナシ、トマトリコピン)を使用しているものを選ぶと良いでしょう。

「魚肉ソーセージは健康にいい」という声も!

魚肉ソーセージは、健康にいい面もあります。また、魚より安価で手軽に手に入れられる・保存しやすい・持ち運びしやすいという健康面以外のメリットも多いです。

魚が苦手な人やダイエット中の人は、魚肉ソーセージを上手に活用すると良いでしょう。

▼魚肉ソーセージの栄養成分:1本(70g)当たり

エネルギー 123kcal
たんぱく質 6.3g
脂質 6.5g
炭水化物 9.9g
食塩相当量 1.3g
カルシウム 350mg

ニッセイのおさかなのソーセージより引用

メリット① 手軽にタンパク質を摂取できる

ニッスイのおさかなのソーセージの場合、1本あたり6.3gのタンパク質が含まれています。これは、卵1つに含まれるタンパク質量とほぼ同等です。

タンパク質には、臓器、筋肉、骨等を形成して免疫力を高める働きがあります。魚のタンパク質は、体の中では生成できない必須アミノ酸がバランスよく配合されています。

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メリット② 健康をサポートできる

魚肉ソーセージのメリット:健康をサポートできる

魚肉ソーセージには、

  • EPA(血液をサラサラにする)
  • カルシウム(骨粗鬆症予防に有効)

が豊富に含まれているタイプがあり、健康をサポートできます。

メリット③ 栄養豊富

魚肉ソーセージには、

  • ビタミンB群(B1・B2・B6・パントテン酸・ナイアシン)
  • 亜鉛
  • マンガン

などが多く含まれています。

ビタミンB群は、エネルギー代謝を高めるため、イキイキと若々しい日々を送るサポートをしてくれるでしょう。亜鉛は身体の成長と維持に必要な栄養素、マンガンは体内の代謝で重要な多くの酵素を活性化させる働きがあります。どれも生きていく上で重要な栄養素と言えます。

メリット④ 胃もたれしにくい

魚に含まれている脂質は、消化・分解が早いです。そのため、胃にもたれにくい・腸を刺激しすぎない(下痢になりにくい)などといったメリットが考えられます。

魚肉ソーセージは1日何個まで食べていい?

栄養バランスやダイエットを考慮すると、魚肉ソーセージは1日1本までにしましょう。

種類にもよりますが、1本につき1日の塩分摂取目安量の約1/5を摂取できます。塩分の過剰摂取を防ぐためには、食べ過ぎに注意してください。

魚肉ソーセージは生で食べられる?

魚肉ソーセージは、生でも食べることができます

製造過程においてレトルト加熱装置を用いて加圧加熱殺菌処理が施されているため、そのままの状態でも食べられます。

体に安心な健康に良い魚肉ソーセージの選び方

  • 添加物不使用
  • 植物色素使用
  • 特定保健用食品表示がある
  • 塩分使用量が少ない
  • DHA、EPA、カルシウム等の配合が強化されている

先述している通り、適量の摂取であれば添加物も塩分もさほど気にする必要はありません。しかし、健康への意識が高く添加物が気になる方は上記の魚肉ソーセージを選ぶと良いでしょう。

なお、特定保健用食品は、保健効能成分が含まれており、特定の保健の目的が期待できる食品です。国の審査を受け、許可を受けた食品なので、健康面が気になる方はこちらもチェックすると良いでしょう。

参考サイト

監修者プロフィール

健康検定協会理事長
望月 理恵子

株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員。サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。

<Text:編集部>

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