関脇・大栄翔「そんなにやってたんですか?」 大関獲りへ無我夢中の34番

2023年11月08日 04:45

相撲

関脇・大栄翔「そんなにやってたんですか?」 大関獲りへ無我夢中の34番
霧島(右)と三番稽古を行った大栄翔(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲の関脇・大栄翔(29=追手風部屋)が7日、福岡県志免町の時津風部屋に出向いて計34番の猛稽古を行った。今年ここまで5場所合計51勝を挙げており、年間最多勝争いで大関・霧島と豊昇龍に2差をつけて単独首位に立つ。自身初の最多勝と大関昇進が懸かる九州場所(12日初日、福岡国際センター)へ、稽古場から気迫を見せた。
 休みなく相撲を取り続けること30分以上。大粒の汗を流した大栄翔は「そんなにやってたんですか?最近ではそんなに取ったことない」と34番の猛稽古に自分でも驚いた様子だった。申し合いで幕内・正代や錦木らと11番取り、その後に大関・霧島と連続23番。「番数も内容も良い稽古ができた。こういう稽古は本当の底力を上げるという意味で大事」と充実感をにじませた。

 大関を相手に序盤は馬力で圧倒する場面もあったが、後半は組み止められる内容が目立ち6勝17敗。1日平均20番前後という普段の2倍近い番数をこなして最後は息も絶え絶えになり「霧島関はスタミナが全然違いますね。やっぱり凄い」と脱帽だった。

 年間最多勝争い単独首位の51勝を挙げており、2桁勝利は今年4度。大活躍の一年だが「悔しい思いで終わった場所しかない」と振り返った。春場所は優勝決定戦で霧馬山(現・霧島)に敗れ、名古屋場所は肋骨を骨折して9勝止まりで大関昇進ならず。秋場所は千秋楽に敗れて優勝決定戦進出を逃した。毎場所のように優勝争いに絡む実力があるからこそ、あと少しのところで達成できなかった悔しさが募った。

 ここ2場所で計19勝。1年を通した安定感を加味すると、目安の直近3場所合計33勝に満たなくても九州場所の成績次第で大関昇進の可能性は十分にある。「良かったなと思える終わり方をしたい」。年間最多勝、そして念願の大関昇進をかなえて、1年納めの場所を今度こそ笑顔で締めくくる。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年11月08日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム