宮城野部屋“最後の場所”9力士で2勝7敗、多難発進 春場所後の転籍案、協会に提出 無期限閉鎖へ
2024年03月11日 04:30
相撲
一方で、騒動の影響は否定できなかった。玉垣親方(元小結・智乃花)が師匠代行となり、暴行の被害者ともいえる力士たちが外出禁止となった現状。出前を受け取りに部屋の玄関へ行くだけでも正装するなど、身だしなみは徹底されている。息詰まる生活のストレスも影響したのか、初日に出場した宮城野部屋の力士9人は2勝7敗と振るわなかった。玉垣親方は「いつもの場所とは違うだろう。相撲に専念できるような言葉は伝えたが、こんなことは初めてで悩ましい」と困惑の表情だった。
この日、伊勢ケ浜一門の浅香山親方(元大関・魁皇)が伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)と話し合い、部屋の処遇案を日本相撲協会執行部に提出。所属力士たちは一門内の別の部屋に転籍となる見通しで、大島部屋などが候補に浮上している。再興の可能性は将来的に残されているものの、“最後の場所”に力士たちの胸中は複雑だ。幕下の大谷は「集団生活しているので連帯責任もある」と受け止めた上で「モチベーションが下がってナーバスになる人もいる」と吐露。今場所限りで引退する意向の力士も出てきたという。
悪質な暴行の北青鵬に対し「やった本人が悪い。一人だけ場違いなことをしていたのは事実」と断罪する力士もいれば「宮城野部屋はチームであり家族」「結果で恩返ししたい」と口にする力士もいる。さまざまな思いを抱えながら、力士に巡ってくる毎日の土俵。厳しい状況の下でも、前を向くしかない。
◆宮城野部屋騒動の経緯◆
▽2月21日 日本相撲協会のコンプライアンス委員会が弟弟子に悪質な暴行を働いた幕内・北青鵬に引退勧告、師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)を2階級降格と減額報酬を科す処分案をまとめる。
▽同23日 日本相撲協会が臨時理事会を開き、北青鵬の引退届を受理。宮城野親方は3カ月20%の報酬減額と委員から平年寄への降格。さらに“師匠失格”として春場所は師匠代行が監督することに。4月以降も伊勢ケ浜一門預かりとすることを決めた。
▽同27日 大島部屋付きの玉垣親方(元小結・智乃花)が師匠代行に就任。
▽同28日 師匠代行の下、宮城野部屋が大阪市内で初稽古。
▽3月8日 伊勢ケ浜一門が会合を開き、春場所後に一門の他の部屋が宮城野部屋の力士らを預かり、部屋を無期限で閉鎖することを前提に話し合う。
▽同10日 伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)と浅香山親方(元大関・魁皇)が日本相撲協会に一門としての宮城野部屋の処遇案を提出。
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